【トップ・オブ・トップ】世界最高の「高級車」 10選 質感・乗り心地・デザインの頂点
公開 : 2021.08.06 21:25
2. メルセデス・ベンツSクラス
メルセデス・ベンツが新しいSクラスを作ろうとするとき、目指すのは世界で最高のクルマだ。第10世代ともいえる新型Sクラスは、新たなレベルに到達するために大きなリスクを冒したが、その一方で、一目でわかる高級感、贅沢さ、インテリアの品質、妥協のない快適性と洗練性を維持した。
モデルチェンジはほぼ成功していると言えるだろう。Sクラスは今でも、世界で最も快適で上品なクルマの1つである。しかし、その新しい車載技術は、すべてが簡単に操作できるわけではなく、またクルマのドライビング・エクスペリエンスにシームレスに統合されているわけでもない。中にはむしろ気取っているだけのように感じられるものもあった。
もっと高価なメルセデス・マイバッハSクラスではV8とV12を選択できるが、ベンツのSクラスにはディーゼルの350dと400d、ガソリンの500が用意されており、後者にはマイルド・ハイブリッド・システムも付いている。
S 400dは、このクラスのクルマが必要とする性能をすべて備えているが、S 500にはさらに速い(なおかつ静かで滑らかな)400ps以上のエンジンが用意されている。
Sクラスは、常に静かで快適に走るように設計されている。街中の道路でも高速道路でも、メルセデスの雰囲気を存分に味わいながら、快適に走ることができる。ただし、大径ホイールを履いているため、路面の凹凸やくぼみを拾ってしまうことがある。
メルセデス最新のリアシート・エンターテインメント機能やスリーピング・シートなどは、マイバッハで展開された後、標準のSクラスにも導入されることになるだろう。しかし、それらの装備がなくても、贅を極めた移動手段であることに変わりはない。
3. アウディeトロン・クワトロ
高級EVは、それなりに確立されたものになりつつある。速いもの、大きいもの、小さいもの、高いもの、安いもの、そして4WDを活かした多機能なものなどがある。
しかし、アウディが初めてゼロ・エミッションに挑戦したeトロン・クワトロほど、贅沢な装備を備えたEVはなかった。このクルマは、4輪駆動と圧倒的なパフォーマンスに加えて、SUVならではの広さや利便性、使い勝手、そしてアウディブランドとしての魅力を兼ね備えている。
最大の特徴は、静粛性、快適性、洗練性に優れていることだ。実際に英AUTOCAR編集部が試乗した際には、時速70マイル(113km/h)で走行中の車内ノイズレベルは、テスラ・モデルXよりもロールス・ロイス・ファントムに近いと評価された。
もちろん、最先端の車載技術も搭載されている。150kWの急速充電に対応し、1回の充電で320〜400kmの走行が可能なことから、他のEVよりも使い勝手のよいクルマとなっている。今のところ、このクルマ以上にラグジュアリーなEVはない。