【トップ・オブ・トップ】世界最高の「高級車」 10選 質感・乗り心地・デザインの頂点
公開 : 2021.08.06 21:25
6. BMW 7シリーズ
1977年の発売以来、7シリーズはメルセデスSクラスの影に隠れていたが、今回の最新モデルには、高級セダン市場を本格的に攻略しようとするBMWの本気度が垣間見える。
オプションのアダプティブ・エア・サスペンションに加え、先駆的なインフォテインメントや利便性の高い機能を搭載し、2種類のホイールベース長、後輪駆動または4輪駆動の選択が可能だ。
インテリアは広さ、完全性、使いやすさを感じさせるが、見た目はBMWの他のセダンと似すぎていて、素材の豪華さに欠けている。
エンジンは静かでパワフルかつ効率的。おなじみの6気筒ターボディーゼルモデルに加えて、プラグイン・ハイブリッドの745e、数少ない12気筒セダンの1つであるM760Liがラインナップされており、いずれもエンジニアの傑作だ。ハンドリングはライバルよりも落ち着いていて正確だが、乗り心地はそれほどよくない。
高級車としての「使命」や「アイデンティティ」に関わる部分ではライバルに及ばないものの、ドライバーズカーとしては思いのほか魅力的である。
7. BMW X7
BMWは、X5を大きくしたものと考えるのではなく、7シリーズをジャッキアップして、限定的なオフロード走行に備えたものと考えてください、と言っている。X7は7人乗りの2ボックス乗用車だが、デザイナーとエンジニアが開発時にどのような優先順位をつけていたかを物語っている。
英国では、1種類のターボディーゼル(40d)と2種類のターボガソリン(40iとM50i)を選択できる。M50dは、最高出力399ps、最大トルク69kg-mを誇っていたが、現在は廃止されている。一方、V8ガソリンのM50iはパワーを530psまで巻き上げる。
運転しやすく、その重量をサイズを上手く処理することができ、コーナリング時には驚くほど正確でスポーティな感覚が得られる。ディーゼルエンジンもスムーズで洗練されており、十分なトルクで楽に走らせながら、コントロール感を失うことなく快適な乗り心地を実現している。ライバルの大型高級SUVと比べても、車重をうまく制御しており、直感的に運転することができる。
BMWの他のSUVとの差別化はあまり図っておらず、平凡なインテリアと、物議をかもしたフロントエンドのスタイリングにはいささか失望させられる。あの大きなグリルを見れば、X7を醜いと言う人もいるだろうが、その実力や高級車としての完成度を否定する人はほとんどいないだろう。