プジョー308SWアルーレ e-THP130
公開 : 2014.04.01 22:50 更新 : 2017.05.29 19:00
■どんなクルマ?
プジョー308のハッチバック・モデルが308SWだ。スタンダードなハッチバックに対して、ホイールベースが110mm延長され、リアのオーバーハングも220mm長くなっているため、ハッチバックよりも断然大きく見える。それでも、プロポーションの良いデザインが保たれている理由は、リア・ホイールの位置が修正されているからだろう。サイド・ウインドーの金属で囲まれた “デイライト・オープニング” はエレガントであり、ダブル・ショルダーのラインはテールライトにうまく融合している。
エステート・モデルであるがゆえに、リア・シートが折りたためるのは当然のこと。ロード・ベイに取り付けられた2つのハンドルによってリア・シートは50:50で分割して折りたたむことができる。折りたたんだシートには若干の勾配があるものの、ほぼフラットといって良いフロアが出現する。折りたたまない状態でも660ℓ(フロア下の70ℓを含む)のブート・スペースが確保され、更にシートを折りたためば1000ℓという巨大な空間が現れる。
ロード・カバーはフロア下に収納することが可能で、ブート・スペースの左右に付けられた2本のレールは、荷物が動くのを防ぐためのネットなどを取り付けることができるというもの。
■どんな感じ?
伸ばされたホイールベースは、リア・シートの居住性、とりわけレッグ・スペースを改善するばかりではなく、うねりのある路面での乗り心地をも改善している。これは、ロング・トラベルでの快適性を増すものだ。
確かに308SWは、通常のハッチ・モデルよりも長いというフィーリングがある。また、その高い位置にある小さなステアリング・ホイールは、その好嫌の意見の分かれるところだが、プロダクト・プラニングの責任者、ザビエル・プジョーはこれが受け入れられると譲らない。
100psバージョンも用意されているが、われわれがテストしたのは、129psの1.2ℓ3気筒ターボだった。フォードのより小さなエコブースト・エンジン同様に、ターボ・ラグもなく、40km/hを6速ギアで1000rpmで走ることも可能で、しかもそこからの加速も苦しむようなことはない。それでいて、CO2排出量は114g/kmをマークする。
また、スポーツ・ボタンを押せば、スロットルがシャープになり、ステリングが堅くなる。
残念ながらそのトリプル・サウンドは、深い雑音を持つ単調なもの。調子外れのしわがれ声とでもいうのだろうか。これは可能な限り改良して欲しい点だった。
■「買い」か?
スポーツ・ボタンを押すか押さないかにかかわらず、308SWは非常に気持ちのよいエステート・モデルだ。しかも、出来のよいハッチバック・モデルからの遺産は、そのまま引き継がれている。その広いキャビンと大きなロード・ベイ、そして優れた1.2ℓエンジンの組み合わせは、ユーザーに大きくアピールすることだろう。
(ジョン・シミスター)
プジョー308SWアルーレ e-THP130
価格 | £20,495(352万円) |
最高速度 | 204km/h |
0-100km/h加速 | 10.0秒 |
燃費 | 21.3km/ℓ |
CO2排出量 | 114g/km |
乾燥重量 | 1420kg |
エンジン | 直列3気筒1199ccターボ |
最高出力 | 129ps/5500rpm |
最大トルク | 23.9kg-m/1750rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |
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