【史上最大の革命】WRC ハイブリッド化をどう思う? チーム代表に聞いてみた
公開 : 2021.08.08 06:25 更新 : 2022.11.01 08:57
安全性を高めたマシン
また、新しいシャシー構築方法について、ウィルソンは次のように述べた。
「これまでは、常に市販ベースのボディシェルを使用していましたが、今回は初めて採用を見送りました」
「構築作業の大部分は、シャシーから部品を削り、必要な箇所を補強することです。願わくば、構築にかかる時間を短縮したいと考えています」
安全性については次のように話している。
「おそらくラリーで最も強く、安全なクルマになると考えています」
「側面衝突に大きな重点が置かれており、今では構造の一部がシートの真横に設置されています。乗り込むのは少し難しくなりましたが、側面衝突保護は非常に重要です」
ドライバーの反応は良好
とはいえ、最も重要なのはハイブリッド技術だ。コンパクト・ダイナミクス社製の標準的な136psの電気モーターに、3.9kWhのバッテリーを搭載したラリー1は、WRCにおけるグループB以来の大変革をもたらすものだ。
ミレーナーは、次のように語っている。
「チャンピオンシップでハイブリッド技術をどのように使用するか、多くの議論がなされてきました」
「ステージでは主に短時間の加速で使用し、その後、ブレーキでそのエネルギーを回収します。実際には、ステージ中にバッテリーの総電圧が下がり、ロードセクション(リエゾン)で再充電することになるでしょう」
「どんなものかと思っていましたが、このシステムを使ったドライバーは皆、今年のマシンに搭載したいと言っています。事実上、100psが追加されたことになります」
「ドライバーたちがどう反応するかは興味深いですね。少し違ったドライビングスタイルが必要になるでしょう」