【パスタにカメラ、電車まで?】自動車デザイナーが手掛けた意外な作品 20選 名作・珍作も
公開 : 2021.08.10 18:25
ヌッチオ・ベルトーネ – ランブレッタGP/DL
イノチェンティは、ヌッチオ・ベルトーネ(1914~1997年)にスクーターのデザインを依頼した。ベルトーネは、クロムメッキを施したスクーターから脱却し、より時代にマッチしたデザインを提案。「GP/DL」は1969年から1971年まで生産された。
写真のランブレッタはGPだが、DLでインクが飛び散ったデザインが施されているのは、ベルトーネがイノチェンティと意見が合わずにペンを投げつけたからだという伝説がある。
パトリック・ルケマン – アウトレマー5X
フォードではシエラやカーゴトラックを担当。ルノーでは、トゥインゴ、アヴァンタイム、ヴェルサティス、メガーヌ、セニックなどを担当したルケマン。ルノー時代には、カーデザイナーとしては初めて社長直属となった。
2009年に自動車業界を離れた後、2010年に自身のデザインコンサルタント会社を設立し、最初のプロジェクトとしてアウトレマーのカタマラン船「5X」をデザインした。この60フィートのヨットは、2013年にヨーロピアン・ヨット・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。
ウォルター・デ・シルヴァ – ライカM9チタン
ウォルター・デ・シルバ(1951年生まれ)が手掛けたクルマの中で、お気に入りのデザインは?アルファロメオ156、フォルクスワーゲン・ゴルフ7、フォルクスワーゲンUp!などさまざまだが、デ・シルヴァは、自分が担当したクルマの中で最も美しいのはアウディA5だと語っている。
自動車産業から離れた後の仕事はどうだろうか。「ライカM9チタン」はお気に召すだろうか?世界限定500台の特別モデルで、当時のアウディの内装によく使われていたナッパレザーを採用。ダイヤモンドパターンのエンボス加工を施すなど、高級感を演出した。200万円以上という価格も話題となった。
ウォルター・デ・シルヴァ – 家庭用品
1998年にセアトのデザインチーフとして入社したデ・シルヴァは、17年後の2015年にフォルクスワーゲンのデザインヘッドを退任した。当時のフォルクスワーゲンCEO、マティアス・ミュラーはこう語っている。
「ウォルター・デ・シルバは、一方では創造性とイタリアの美的感覚とスタイルを、他方では徹底性と体系的なアプローチと規律を体現しています」
彼は、イタリアのPerformance iN Lighting社の照明をデザインし、卓上ランプなどの家庭用品の展示会を開催した。工業デザインの世界では、ポルトローナ・フラウのチェア「Luft(ルフト)」、Codiceiconaのテーブル「CON-TATTO CON-TATTO」、ニコラ・トラサルディの一連の製品などを手掛けている。