【ニーズを満たすクロスオーバー】新型 ヒュンダイ・バイヨンへ試乗 1.0マイルドHV
公開 : 2021.08.21 08:25
ヒュンダイの最新コンパクト・クロスオーバー、バイヨンが登場。小さめのファミリーカーとして、充分にニーズを満たせると英国編集部は評価します。
もくじ
ー売れ筋のコンパクト・クロスオーバーに追加
ー先進的な車載技術と運転支援システム
ー快適性と上質さ、運転のしやすさ
ークルマへのニーズは充分に満たせる
ーヒュンダイ・バイヨン 1.0 T-GDI 120プレミアム(英国仕様)のスペック
売れ筋のコンパクト・クロスオーバーに追加
日本と同様に欧州市場でも、コンパクト・クロスオーバーは今の自動車産業にとっての新しい鉱脈だ。大手の自動車メーカーは、複数モデルをラインナップする必要性に気付いたらしい。
工場から次々と完成車がラインオフするコンベアは1本だけでなく、2本あれば尚のこと良い。もっとも、AUTOCARの読者のような典型的なクルマ好きにとって、クロスオーバーの種類が増えると聞いても、さほどうれしくは感じないかもしれないが。
手頃な価格で広々とした車内を持ち、実用性に勝り快適。運転しやすく大きすぎない。そんなファミリーカーを探す場合、現実はコンパクト・クロスオーバーが1番車種の充実したクラスとなっている。
ヒュンダイ・バイヨンも、そんな要望に応えるためのニューモデル。ヒュンダイはコナというクロスオーバーを欧州で以前から販売しているが、こちらはもう少し実用性に振ったモデルといえる。
既存のコナより全長はわずかに短く、全高も全幅も小さい。しかし、車内空間はわずかに大きい。ベースとするのは、ヒュンダイ最新の小型モデル向けK2プラットフォームだ。
コナの場合、身長の高い大人が乗ると若干窮屈に感じられるが、バイヨンならより快適に移動できる。荷室容量も10%大きい。
ボディのデザインは、コナや新しいツーソンよりも保守的。翼を広げたようなフロントグリルは採用していない。
先進的な車載技術と運転支援システム
フロントフェイスは、ヘッドライトではなく独立した切れ長のデイタイム・ヘッドライトが目のようなポジションを取る。数年前にシトロエンも採用したスタイルで、ほかのモデルとは一味違った表情に仕上がっている。
スタイリング全体は、三角形が多用されたようなシャープなラインが交錯し、少しにぎやか。筆者はハンサムには感じないが、しっかりした主張はある。艶の深いブラックのルーフやピラー、テールゲート周りの処理も、見た目の印象を強めている。
クロスオーバーとしての実用性だけでなく、バイヨンが売りとする1つが、先進的な車載技術や運転支援システム。エントリーグレードでも、8.0インチのインフォテインメント用タッチモニターが備わる。
試乗車はミドルグレードで、10.3インチのインフォテインメント・モニターがダッシュボードに用意されていた。ワイワレスでアップル・カープレイに対応し、無線充電機能も付いている。
ヒュンダイが提供するコネクティビティ機能、ブルーリンクも標準で利用可能。ナビのライブ・ルーティング機能や駐車場情報、スマートフォンのアプリを介したリモート機能にも対応する。
運転支援システムも、最新の車線維持アシストにドライバー・モニタリングのほか、歩行者や自転車にも反応する衝突被害軽減ブレーキなどが搭載される。もし複数の警告で安全運転を助けてくれるクルマを探しているなら、不足は感じないと思う。