【詳細データテスト】マセラティ・クアトロポルテ エンジンは秀逸 明確な剛性不足 運転環境も不備が
公開 : 2021.08.14 20:25 更新 : 2021.09.05 19:09
使い勝手 ★★★★★★★☆☆☆
インフォテインメント
クアトロポルテはレヴァンテやギブリと同様、2021年モデルでマセラティ・インテリジェント・アシスタントと呼ばれる、アップデート版のタッチディスプレイ式インフォテインメントシステムを採用した。
これはなかなかに鮮明な10.1インチ画面と、かなり使いやすいAndroidベースのOSを使用している。ディスプレイ下部のショートカットキーを使えば、メニュー間を楽にスキップでき、さらにセンターコンソールには小さいながらダイヤル式の入力デバイスが備わる。
残念なのは、システムが右ハンドル用に仕立て直されていないことだ。ステアリングホイールのヒーターなど、ドライバーが必要とする機能は画面の左上に表示されるのだが、これは明らかに左ハンドル用のレイアウトそのままである。
外観的にも気になるところがある。周囲のトリムとの一体感が足りないのだ。後付け感があって、見た目がちょっとばかり安っぽく感じてしまう。
ただし、機能面はよくできており、ナビゲーションの入力はかなり簡単で、マップはくっきりと表示される。テスト車に装備されていたオプションのバウワース&ウィルキンス製サラウンドオーディオはパワフルで、音質はクリアだ。スマートフォンのミラーリングはワイヤレスで、AppleにもAndroidにも対応する。
燈火類
標準装備のマトリックスLEDヘッドライトには、自動のコーナリングライトと高専ブランキング機能が備わる。ロービームの光軸はやや高いが、照射範囲は良好。ハイビームはパワフルに遠くまで照らす。
ステアリングとペダル
右ハンドル仕様のペダル配置はかなりお粗末で、かなり右側へオフセットしている。逆にステアリングホイールは、明らかに左寄りだ。脚が短いドライバーは不具合を感じるだろう。