【神童】ジョージ・ラッセル 「メルセデスに移る準備はできている」 ハミルトンとの対決に自信

公開 : 2021.08.15 18:05

自身に満ちたラッセルの改善点は

――ハミルトンはマシンに惚れ込んでいて、バーレーンでのラッセルの走りがそれを証明しているという意見もあります。

「最高のドライバーは、最高のマシンに乗っていることが多い。ここ数年、ルイスが最高のマシンに乗っていることは間違いないけど、トリッキーな状況下でも、彼はヘマをしないんだ」

ルイス・ハミルトン
ルイス・ハミルトン

「彼は、予想外の動きをして悪い状況を打破できる人なんだ。良いドライバーは、マシンの良さを多く引き出すことができるし、良いマシンは、ドライバーを高めることができる。この組み合わせはかなり手強いよ」

――自信に満ちていますが、自分にはまだ弱い部分があると感じることはありますか?

「弱点とまでは言わないけど、改善しなければいけないところは確かにあるよ」

「マシンもタイヤも常に変化する。トリッキーだけど、それがこのスポーツの素晴らしいところだと思う。順応性を身につけなないといけないね」

「僕が磨くべきなのは、間違いなく1周目だ。というのも、僕は8歳の頃から、レース運びと1周目が得意分野だったからね。ジュニア時代もカート時代も、決して最高の結果を残せたわけではないけど、前に進み続けることができた。それがトト(ウォルフ)へのアピールポイントの1つだった」

「データを見ても、僕はスタート地点から前進している。だけど、F1に参戦してからはそう簡単じゃなかった」

「後方でレースをするのと、前方でレースをするのとでは、コンサーティーナ(アコーディオンの一種)みたいに全然違うんだよ。前方にいるときは速くて流れがよく、ギャップがあっても、そこを狙っている人が前にいないことが多いんだ。反対に、最後尾からスタートすると、これとはまったく違った動きになるのさ」

「僕はまだこの違いを理解できていない。改善しようと努力はしているけど、とても難しいんだ」

今の自分があるのは「運」じゃない

――今年のウィリアムズでは、最大限の力を引き出すことができているのでしょうか?

「そうとは言えないね」と彼はいつものように素直に答える。

ジョージ・ラッセル
ジョージ・ラッセル

「イモラでは、状況がどうであれ、ポイントを獲得すべきだった。僕たちはポイントを獲ってくるべきだったんだ。だから、答えは『ノー』だよ」

運が悪かったとも言えるが、ラッセル自身は運の要素をあまり信じていない。

「僕は運を信じる人間じゃない。正直に言うと、運は自分で作るものだと思っているんだ」

「もし来年、チャンピオンになれたとしても、『ラッキー!』とは言わないし、チャンピオンになれなかったとしても『運が悪かった』なんて言うつもりはないよ。今の自分があるのは、サーキットの中であろうと外であろうと、自分が達成したこと、成し遂げたことのおかげさ」

「それが僕の価値観だ。何事も運に頼ることはない。みんながクラッシュして、自分だけ勝てればいいとは思わない。もし12位で終わったとしても、チームと一緒にベストを尽くすことができれば、それが一番嬉しいんだ」

「他人の故障に頼ることはできない。僕たちはもっと良いレースをしなければいけない」

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