【なぜ?】いまキャンピングカーが売れている コロナとの意外な関係、明らかに
公開 : 2021.08.15 05:45 更新 : 2021.10.09 23:42
災害対策や仕事場 新たな可能性
では、2020年を通じて業者が感じている変化は、どのようなものだろうか?
そこでは「最も目立った意見が、若年層のユーザーが増えたこと」だとの説明が「キャンピング白書2021」にある。また、「若年層は、まだ子供も小さく、他人との接触を避けるためにも、キャンピングカーが検討されている」ともいう。
公共交通機関や宿泊施設を使用しなくないため、キャンピングカーを利用しようという考えがあるというのだ。
また、「その他にも災害用としての利用を考えている人も増えているようだ」や「仕事での利用も増えている」という。
災害用というのは、万一の災害時の家族の避難場所としてキャンピングカーを利用するというもので、仕事での利用は、いわゆるリモートワークの場所としてのキャンピングカーの利用だ。どれも、これまでにない新しい使い道といえるだろう。
実際に、そうした変化はユーザーサイドへの調査にも見られる。
キャンピングカーユーザーへの2020年の調査によると、利用者の年齢層は「60代(387.5%)」、「50代(34.6%)」、「40代(14.9%)」、「70代以上(9.9%)」、「30代(1.9%)」、「20代以下(0.2%)」となる。
この順番は、過去と同様だが、前年比でいうと60代が1.9ポイント減っており、50代が4.3ポイント増えている。若干、若返っているのだ。
好調さ 今後も継続の予感
また、「キャンピングカーの購入理由」(複数回答あり)をユーザーにたずねたところ、「旅行(91%)」、「キャンプ(53.1%)」、「ペット(40.6%)」、「災害対策(24%)」、「アウトドアスポーツ(23.4%)」、「ビジネス(2.7%)」、「その他(5.5%)」と答えたという。
注目は、約4分の1の人が「災害対策」を挙げていることだ。
実際に「キャンピングカーが災害時に活躍すると思うか?」という問いには99.2%が「はい」と答える。
普段はレジャー用として利用しつつも、いざというときには、避難場所としての利用が期待されているのだ。
コロナ禍という厄災も、キャンピングカー業界にとっては、それほど悪影響が出なかったようだ。
コロナ禍の影響が消え失せるのには、まだまだ時間がかかるはず。キャンプなどのアウトドアブームという追い風もある。
この分であれば、キャンピングカー業界の好調さは、もう少し続くことだろう。