【これがカウンタック】新型ランボルギーニ「LPI 800-4」 価格/性能/デザインは?

公開 : 2021.08.15 06:05

カウンタックらしさを表現したデザイン

シルエットは、20年近いライフサイクルの中で生産されたさまざまなカウンタックのモデルからインスピレーションを得ており、「ウェッジシェイプ」はより明確なものとなっている。また、将来のランボルギーニのモデルに引き継がれる特徴として、シャープなラインとアングルが強調されている。

アヴェンタドールのアグレッシブな外観とは異なり、シンプルな直方体に近いヘッドライトとボンネットを備え、全体的にすっきりとしたデザインとなっている。

ランボルギーニ・カウンタックLPI 800-4
ランボルギーニ・カウンタックLPI 800-4    ランボルギーニ

サイドエアインテークは、初代モデルに装備されていたエアインテークを模したもの。F1マシンにインスピレーションを得たレイアウトで、サイドに取り付けられた2つのラジエーターに空気を供給するために使用されていた。

ルーフのくぼみは、カウンタックの初期モデルに装備されていた「ペリスコピカ(ペリスコープ)」と呼ばれるリアビューミラーにちなんだものだ。ブレーキランプ、ホイールデザイン、エンジンカバーのルーバーなどにはランボルギーニのトレードマークである六角形のモチーフが採用されている。

また、3Dプリントによる「可動式」エアベントや、ボタン操作で透明にできるフォトクロマチック・ルーフパネルなどの現代的な装備は、カウンタックが「歴史的なインスピレーションを受けながら、21世紀の未来を映し出すクルマ」であることを彷彿とさせる。

インテリアでは、幾何学的なステッチなどオリジナルへのオマージュも見られるが、スマートフォンのミラーリング機能を備えた8.4インチのインフォテインメント・タッチスクリーンなど、現代的な装備が採用されている。

重量は1595kg(乾燥状態)で、1トンあたり510psのパワー・ウェイト・レシオを実現している。カーボンファイバーが露出している部分もあるが、Bianco Siderale、Verde Medio、Bronzo Zanteなど、ボディカラーが豊富に用意されている。

ランボルギーニのデザイン部門であるチェントロ・スティーレの責任者であるミィティア・ボルケルトは、オリジナルのカウンタックを「自動車の歴史の中で最も重要でエキサイティングなクルマの1つ」と称賛し、カウンタックLPI 800-4は「新しい時代に向けてその進化を続ける」機会を与えてくれたと語った。

「カウンタックは挑発的で偏ったデザインでした。人々を微笑ませたり、見惚れさせたりもしますが、その悪名高い認知度はデザインの純粋さを証明しています。カウンタックLPI 800-4は、その純粋さを新たなレベルに引き上げ、モータースポーツの歴史に名を刻む限定車として登場しました」

ランボルギーニは新たな時代へ

ランボルギーニが歴史的な名前を復活させ、レトロなデザインを採用したことは、ある意味で驚きである。ランボルギーニの指揮を執るステファン・ヴィンケルマンCEOは、ノスタルジーを嫌っていることがよく知られている。

ヴィンケルマンはこう語っている。

ランボルギーニ・カウンタックLPI 800-4
ランボルギーニ・カウンタックLPI 800-4    ランボルギーニ

「わたしは、レトロカーは絶対に作らないという考えを持って会社を辞めました。だから戻ってきたときに、『なぜ今さらこんなことをするのか』と言ったのです。しかし、実際にクルマを見てみると、やってよかったと思いました」

新型カウンタックは一回限りの生産となる可能性が高く、他のクラシックモデルが復活する見込みは薄い。

ランボルギーニは、2023年にアヴェンタドールの後継モデル(プラグイン・ハイブリッド)を、その後すぐに4人乗りの完全EVをデビューさせる予定で、今まさに変革の時代を迎えようとしている。

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