【詳細データテスト】ポルシェ911 GT3 RS並みの走り 使い勝手は一歩後退 静粛性は皆無

公開 : 2021.08.21 20:25  更新 : 2021.09.05 20:03

快適性/静粛性 ★★★★★★☆☆☆☆

少なくともテスト車のスペックでいえば、GT3は間違いなく耳栓が必要で、車内での会話はできないクルマだ。剛結されたエンジンと後輪、クラブスポーツパッケージのロールバーは、まるで避雷針のようにノイズと振動を車内へ伝える。

低速走行ではそれほどでもないが、速度域の高いA級道路や高速道路でのクルージングでは、声を張り上げないと同乗者との意思疎通すらできない。

走行性能と引き換えに、当然というべきか快適性は損ねられている。とくに騒音の大きさは顕著で、会話が難しいどころか、耳栓がほしくなるレベルだ。
走行性能と引き換えに、当然というべきか快適性は損ねられている。とくに騒音の大きさは顕著で、会話が難しいどころか、耳栓がほしくなるレベルだ。    LUC LACEY

7速・113km/h巡航時の車内騒音は78dBAで、最新の乗用車なら3速全開でもこれより静かだ。もっともうるさいときには、3年前に計測した991型GT2 RSさえ5dBAも上回る。ロールバーが波の長いサスペンションの挙動からくる音を増幅するので、リアアクスルが動くたびにそれを耳で感じることになる。

リアシートが備わり、ロールバーが付かない仕様であれば、少しは改善されるだろう。とはいえ、日常の足に使いたくなるような快適性を期待できるかといえば、それは無理な相談だ。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事