【罪に問われることも】「仮ナンバー」海外で大人気 模造品の製造/使用 罰金100万円
公開 : 2021.08.21 05:45 更新 : 2022.03.25 18:49
模造仮ナンバー、フリマサイトなどで多数
実際に使われていた仮ナンバーは大変数が少ないし、そもそも、仮ナンバーには返納義務があるので、日本国外に出ることからしてありえないことである(フリマサイトなどで販売されていたらそれは盗品の可能性が高い)
日本国内でわざと返却せずに転売することなども当然NGだ。
では、どうやって入手するのか? それは、本物の仮ナンバーではなくて、レプリカ、フェイクの仮ナンバーを購入するのである。
このレプリカ、実際に手にしてみると本当によくできている。
斜線の赤い色が微妙に異なるのと「9」の書体も少し異なってはいるが、これは一般の人はもちろん、警察官でさえも騙されそうな位、ホンモノに近い。
実際、フリマサイトでは1枚4000円前後から販売されている。
例え装飾用にしてもわざわざ日本人が仮ナンバーの模造品を高いお金を出して買うことはありえないだろう。
また、本当に仮ナンバーが必要であれば所定の手続き後、750円を支払えば正式な仮ナンバーを使用できる。
ちなみに、2021年7月中旬時点では、ヤフオク!/メルカリ/ペイペイフリマ、ラクマなど大手のフリマサイトで模造仮ナンバーがたくさん出品されていた。
商品説明にはいずれも、「装飾品です。公道では使用しないでください」との注意書きが書かれてあった。
使用はもちろん製造もNG 罰金100万円
しかしこれらの模造仮ナンバーが、フリマサイトから続々と姿を消しつつある。メルカリではいまだ、販売されているがそれでも当初よりはかなり数が減っている。
その理由についてヤフオク!ペイペイフリマの運営会社に聞いてみたところ、以下の回答を得た。
「自動車登録番号標として行使をする目的で製造されたものは道路運送車両法違反となるが(同法98条1項、2項)、インテリア用やイベント用など、適法な利用用途があるものにおいても、外観上、一定程度紛らわしいものについては、購入者が法令違反行為をする恐れがあることから、一定の線引きをしてガイドライン違反として対応を進めています」(ヤフー株式会社 広報室)
現在ヤフオク!では模造仮ナンバー(本物と見分けがつきにくい)はすべて削除されている。
ただし、例えば「日産 330 ま ・R-34」や「豊田 330 ま ・1-JZ」などのように数字部分がアルファベットになっているなど明らかに装飾用であるナンバープレートについては出品が継続されている。
なお、道路運送車両法第98条「不正使用等の禁止2項」においては、「何人も行使の目的をもつて、自動車登録番号標、臨時運行許可番号標、回送運行許可番号標、臨時検査合格標章、検査標章若しくは保安基準適合標章に紛らわしい外観を有する物を製造し、又はこれらの物を使用してはならない」と定められている。
つまり、仮ナンバー(臨時運行許可番号標)と紛らわしい外観を有する物については使用はもちろん、製造から禁止されていることになる。
違反した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる場合もある。
ただし「行使の目的をもって」とあるので明らかに装飾用としてならば問題ないのかもしれない。
と言いつつ、ヤフー広報室の回答にあるように、製造側が装飾の目的であったとしても購入者が仮ナンバーとして不正使用する可能性は十分にある。
盗難車のナンバーを模造仮ナンバーに付け替えて逃走する可能性もあるわけだ。大手フリマサイト等では現在、模造仮ナンバーは続々と削除に向かっている。