メルセデス・ベンツAMG GT

公開 : 2014.04.08 21:20  更新 : 2017.06.01 02:13

10月のパリ・モーターショーでデビューする予定のメルセデス・ベンツAMG GTは現在最終テストを迎えている。このイラストは、ニュルブルクリンクでのテストしている車両をベースに作り上げたコンピューター・レンダリングだ。

このC190のコード・ネームで開発される500psオーバーのツインターボ4.0ℓV8を搭載するモデルは、現行のSLSに変わるモデルだ。C190はSLSのネーミングが廃され、新たにGTのネーミングが与えられることとなりそうだ。そして、その価格は£100,000(1,590万円)で、ポルシェ911ターボが性能的にも価格的にもそのターゲットとなる。

そのテストは5月には終了予定で、2020年までの6年間生産がされる予定だ。そして、その後、カーボンファイバー製のSLSが復活するとされている。

発表時、このAMG GTは約520psのエンジンを搭載し、2016年には480psのマイルドなバージョンも追加される。また、2018年には580psを発揮するブラック・シリーズ・モデルが追加されるとしている。

シャシーはSLSで使用されるアルミニウム製スペースフレーム・シャシーで、ダブル・ウィッシュボーン・サスペンションがフロント、リア共に吊られる。そのサスペンションは非常に多くの電子制御が与えられる模様。ボディはアルミニウムとコンポジット・パネル製で、ロング・ノーズ・ショート・デッキ・デザインだ。但し、SLSのようなガルウイング・ドアは廃止され、ユーザビリティに優れたコンベンショナルな前ヒンジ・ドアになる。また、リアはハッチバック・デザインとなり、トランクへのアプローチが簡単になっている。SLSと同様、リア・スポイラーは、120km/hになると自動的にせり上がるものが装備される。

ボディ・サイズは、全長4640mm。全幅は1940mm、全高は1260mmだ。そのハッチバック・スタイルは、日常での使い勝手を考慮したものと考えられる。また、このAMG GTはクーペのみが生産され、ロードスターは用意されないという。その要求に応えるために、メルセデスにはSLというラインナップがあるのだと、関係筋はコメントしている。

搭載されるエンジンは、ナチュラル・アスピレーションの6.2ℓV8や、SLSに搭載される5.5ℓV8ツインターボではなく、新たに開発された4.0ℓV8ツイン・ターボが搭載される最初のAMGとなりそうだ。このエンジンは、C63AMGやA45、CLA45に搭載されているM133型2.0ℓ4気筒を2倍にしたもので、挟角は90°となる。

AMGの関係者によれば、ベンチでは493bhpのパワーが発揮されているという。これは911ターボの514bhpとほぼ対抗できる数値だ。また、そのトルクはSLSよりも2.0ℓ以上減るにもかかわらず、66.4kg-mを発揮する。しかもSLSが4750rpmでピーク・トルクを発生するのに対し、この新しい4.0ℓV8は2000rpmでピーク・トルクを発揮するという。

ボディ重量の配分は、フロントが52%、リアが48%。これはトランスアクスルに搭載されう7速デュアル・クラッチと軽量なカーボンファイバー製ドライブシャフトによってもたらされるもの。

AMG GTは、ドイツのAMG工場で生産が行われる。そのボリュームについては明かされていないが、少なくともSLSよりも多くの販売を狙っているとコメントしている。

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