【一度限りの復帰】BTCC元王者 アンドリュー・ジョーダン カローラのテスト車両でレース参戦
公開 : 2021.08.28 06:25
BTCC復帰の可能性は?
BTCCに再び関与することで、ジョーダンは復帰に向けて動き出すのだろうか?残念ながら、それは期待できないようだ。
「わたしにとっては過去のことなんです」とジョーダン。
「今年はドライブのオファーがあったので、2、3日考えてみました。数年前であれば、『Yes』と答えて、商業的な面を整理していたでしょう。しかし、わたしは丁重にお断りしました」
「正直に言うと、忙しくて時間がないんです。BTCCで12年間活動できたことにとても満足していますし、幸せです。今でも放送されていれば見ます。興味がありますからね。でも、戻ってレースをすることにはまったく興味がありません」
「わたしは自分の時間を過ごし、今は他のことをしています。もう戻ることはないでしょう」
新しい仕事には「満足している」
32歳のジョーダンは、40台近くのクラシックカーを管理しているジョーダン・レーシング・チームの構築に力を入れている。9月には、毎年恒例のグッドウッド・リバイバルが開催され、ジョーダン親子はいつものように忙しい週末を過ごすことになる。
「父とわたしは、最初に作ったクルマであるオースチンA40を持って、セント・メリーズ・トロフィーに参加します。(ミニ・クーパーばかりの)ジョン・ホイットモア・トロフィーには、お客さん用のミニを数台持っていきます」
「それから、1963年以前のGTカーを対象とするスターリング・モス・メモリアル・トロフィーにはACコブラを持っていきます。これはマイク・ウィテカーが所有する有名なドラッグレース用のクルマで、ドラッグレース仕様からレース仕様にリビルドされたばかりです。これが最初のレースになります」
鮮やかなピンクのコブラも見逃せない。
「260エンジンだから、後のモデルほどパワフルではないんです。小さいタイヤを履いているし、ボディも細い。でも、コブラはどれも手がかかるんですよ。僕が乗るのではなく、父がマイクと一緒に乗ることになっています。注目を浴びることになるでしょう」
1950年代のホットロッドを対象とした今年のセント・メリーズ・トロフィーでジョルダンが優勝するには、少しばかり運が必要だ。しかし、結果がすべてではない。ジョーダンは、自分の好きなレースの世界にいることに満足しているのだ。
「『今日は働きたくないな』と思いながら出勤することはありません」と彼は笑う。