【フレンチ・ハッチにPHEV登場】ルノー・メガーヌ Eテックへ試乗 フラットスポットに疑問
公開 : 2021.09.08 08:25
少しの疑問を残すフラットスポット
同期モーターの最大トルクは20.8kg-mと充分に太く、活発に交差点からダッシュできる。フロントタイヤのトラクションを打ち負かし、時々空転を誘うほど。中間加速も遅くはなく、軽快に速度を高めてくれる。
だが、パワーデリバリーには不自然なフラットスポットがあるようだ。まるで途中から力を貸すエンジンとトランスミッションが、このまま加速を続けるべきか、一瞬考えるように。そのタメを過ぎれば、また再び意欲的にスピードを高めてくれるのだが。
最近のクルマはターボラグがほとんどなく、ハイブリッドの場合は電気モーターが滑らかさを高めてくれている。そんな中で、メガーヌの反応には疑問を感じてしまった。
ステアリングとブレーキの操作感覚は希薄ながら、PHEVのハッチバックとしては妥当。サスペンションは、鋭い隆起部分や荒れた舗装を均してくれ、乗り心地は優れるといえる。
路面がうねるような場面では、少し大きめに揺れが残る。それでもすぐに落ち着きを取り戻し、安定した走りへ戻ってくれる。
小さな気になる部分もなくはないが、新しいルノー・メガーヌを非難するようなレベルではないだろう。かといってメガーヌに、PHEVのシステムが輝きを追加しているわけでもない。
英国価格は競争力に優れ、見た目も良い。長旅を快適にしてくれる、車載技術に不足もない。だが、欧州では特にこのCセグメント競争は激しい。メガーヌにもう少しの磨き込みが加わっても、良いとは思う。
ルノー・メガーヌ Eテック RSライン・プラグイン・ハイブリッド160(英国仕様)のスペック
英国価格:3万1495ポンド(472万円)
全長:4359mm
全幅:1814mm
全高:1447mm
最高速度:175km/h
0-100km/h加速:9.4秒
燃費:83.3km/L
CO2排出量:28g/km
車両重量:1599kg
パワートレイン:直列4気筒1598cc+AC同期モーター
使用燃料:ガソリン
バッテリー:7.5kWhリチウムイオン(実容量)
最高出力:160ps/5600rpm(システム総合)
最大トルク:−
ギアボックス:6速オートマティック