【NA直6なら一層楽しい】BMW 3シリーズ(E46型) 英国版中古車ガイド 今でもハンサム
公開 : 2021.09.10 08:25
省コストで乗られてきた例に注意
E46型のサルーンとツーリングは、2001年にフェイスリフト。フロントバンパーとヘッドライトのデザインなどが新しくなっている。2002年には、クーペとコンバーチブルもリフレッシュされた。
まだクラシックと呼ぶほど古くはないものの、E46型はあまりコストを掛けずに乗られてきた例も少なくない。安価な社外製部品やタイヤを与えられ、定期点検を飛ばしている例もなくはない。
4気筒の場合はエンジンルームに余裕があり、6気筒よりメンテナンスはしやすい。エンジンは傾斜しておらず、6気筒と同じ不具合を起こすケースも少ない。
知っておくべきこと
ロンドンやバーミンガムなど大都市でE46型のディーゼルへ乗る場合、ユーロ6の排出基準を満たしていないため、余分なコストが必要になる。2006年からユーロ4への準拠が義務付けられ、それ以前のガソリンエンジンのE46型にも、不適合の年式やグレードがある。
購入時に気をつけたいポイント
エンジン
フェイスリフト前のディーゼルは、ターボが故障することがある。エンジンオイルが燃えたことでの排気ガスの白煙や、パワー不足がその徴候。
4気筒ガソリンは、インテークパイプとバキュームシステムに不具合が起きがち。6気筒は傾けて搭載されており、オイルレベルが下がると潤滑不足に陥ることも。サンプとロッカーカバーのガスケットも、エンジンの角度の影響で痛みやすい。
スパークプラグ・ホール内に、水が貯まることもある。点火コイルの不調の原因になる。
トランスミッション
この世代のトランスミッションは、多くが完全な密閉式。それでも、9万6000km毎にフルード交換した方が良いだろう。トランスミッションの警告灯が灯っていないか確認したい。MTの場合は軽度な不具合かもしれないが、ATの場合は深刻かも。
ドリフト走行を過度に楽しんだり、長期間放置されていたクルマの場合、リアのデフから異音が出る場合がある。友人に頼み、走行中の音を聞いてもらうと良い。
ディーゼルエンジンはトルクが太く、MTの場合はフライホイールとクラッチが傷みやすい。パワフルなガソリンエンジンも同様。
ステアリング、サスペンションとブレーキ
パワーステアリング系からのフルード漏れ、ダンパーのヘタリ、スプリングの破損、ブッシュ類の劣化は、この年式なら定番。リアのブッシュ類は、特に傷みが進みやすい。
シャシーとボディ
リアのサブフレームは腐食しやすく、交換は簡単ではない。フロントフェンダーもサビが出やすいが、交換は難しくない。
コンバーチブルは、荷室に水が溜まっていないか確認したい。バッテリーはトランク内にあり、水がバッテリー・センサーへダメージを与える。始動できなくなってしまう。
インテリア
パワーウィンドウのスイッチは、ドアではなくセンターコンソールに取り付けられ、信頼性は高い。それでも、すべての動作確認は不可欠だ。