【路面を問わない上質】フォルクスワーゲン・ゴルフ(7) 長期テスト ワゴン不要の実用性
公開 : 2021.09.12 09:45
純EVへの本格的なシフトが進む現在、8代目VWゴルフはバランスに優れたファミリー・ハッチバックといえるのか。長期テストを通じて確かめます。
積算5032km ヴァリアントの必要性は感じない
手頃なスコダ・オクタビアvRSほどの巨大な荷室はないものの、8代目フォルクスワーゲン・ゴルフの荷室容量も不足はない。ステーションワゴンのヴァリアントが必要だと感じることは、殆どないほど。
ハッチバックのゴルフは、筆者のニーズに不満なく対応してくれる。荷室への積載もしやすい。汚れないように気を使えば、ホームセンターやリサイクルセンターへの用足しにも使える。もちろん、スーパーマーケットへも。
積算5505km 路面を問わない乗り心地と操縦性
ロンドンの北西、オックスフォードでつかの間の休日を過ごした。その小旅行では、ゴルフの強みを実感することとなった。些細な弱みとともに。
筆者が暮らす英国西部のサマセットからオックスフォードへの道中は、高速道路と主要国道を組み合わせて移動することになる。ここでは、ゴルフの路面を問わない上質な乗り心地と操縦性が、強く光った。eTSIの燃費も良好だった。
オックスフォード郊外の流れの速い道も、気持ち良く運転できる。この地域がクルマとの相性が良いということは、意外と知られていないのではないだろうか。
一方の弱みは、インフォテインメント・システムにまつわる。夕食を食べ終えたある日、いくつかの観光スポットを巡り、オックスフォード特有の一方通行の道を利用してホテルへ戻ることになったためだ。
機能し始めれば優れたナビ
その時、筆者はSUBケーブルを忘れていたのだが、残念ながら英国仕様のシステムはスマートフォンとのワイヤレス接続機能が使い物にならない。そこで、標準のナビを頼ることにしたものの、これも冴えない。
起動に時間がかかるだけでなく、設定した目的地を理解してくれなかったようだ。しばらく時間をおいてルート案内を初めてくれたのだが、待ち切れずに自分のカンを頼りに出発した後だった。結局、狭い道へ迷い込んでしまった。
あくまでも英国仕様の場合ではある。待たなかったことも悪い。実際に機能し始めれば、ナビゲーションは非常に優秀で、主要なランドマークが強調された3Dのマップでガイドしてくれる。
動き出せば、素晴らしい。必要と感じた時に、キビキビと動いてさえくれれば。
テストデータ
テスト車について
モデル名:フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 eTSI ライフDSG(英国仕様)
新車価格:2万6455ポンド(396万円)
テスト車の価格:3万3830ポンド(507万円)
テストの記録
燃費:16.7km/L
故障:なし
出費:なし