【あのゲレンデがEVに】新型メルセデス・ベンツEQG コンセプト初公開 2025年発売予定
公開 : 2021.09.06 03:10 更新 : 2021.09.06 11:24
メルセデスの伝統的な「ゲレンデ」がついにEV化。新型EQGは4モーターを搭載する電動オフロード車です。
革新的なモデルチェンジ
メルセデス・ベンツのGクラスは、2025年までにEV化する予定だ。1979年以来、最大のモデルチェンジとなる。
新型EQGは、現行の内燃機関搭載車に近い外観を持ちながら、メルセデスのEVラインナッピである「EQ」シリーズに合わせて、スタイリングを大幅に変更したものになる。ミュンヘン・モーターショーでは、市販車に近い「コンセプトEQG」が公開されている。
ライト付きのトリムエレメント、フロントグリルに代わる3Dスターパターンのクローズドパネル、専用の22インチアルミホイール、スペアホイールの代わりに壁掛け充電器のようにデザインされたストレージボックスなど、細部がEVモデルならではのデザインとなっている。
ルーフラックのフロント側にはLEDストリップが取り付けられており、電動化の時代を迎えながらも「過酷なオフロード・アドベンチャー」に適応する姿勢を示している。
電動オフローダーの時代へ
Gクラスと同じラダーフレームに支えられ、フロントに独立懸架式サスペンション、リアにリジッドアクスルを採用したEQGは、「妥協を許さないオフローダー」とされている。
実際、メルセデスによれば、電動パワートレインはGクラスのトレードマークであるオフロード性能を高めるという。各車輪に取り付けられた4基のモーターを個別に制御し、2速トランスミッションにより低速・高速での走行に柔軟に対応する。
電気モーターがもたらすトルクは、EQGに「巨大な牽引力とコントロール性を与え、急勾配や荒れた土地での走行、重い荷物の牽引に最適」とされている。メルセデスによると、この4モーターのパワートレインは量産モデルにも引き継がれるようだ。
バッテリーはラダーフレームに組み込まれ、低重心を実現する。
性能はAMG G 63以上か
EQGは最終的な発表に先立ち、オーストリアのシェークル山でテストが行われる。現行のW463世代のGクラスは、このシェークル山のテストコースで育てられた。
現時点では、EQGのバッテリー容量や航続距離、パフォーマンスなどは明らかにされていないが、V8エンジンを搭載したAMG G 63のパフォーマンスを凌駕することは間違いないだろう。G 63は、最高出力585ps、0-100km/h加速4.5秒という、これまでに生産されたGクラスの中で最もパワフルかつ最速のモデルだ。
メルセデス・ベンツで研究開発を取り仕切るマーカス・シェーファーは、コンセプトEQGの発表を、同社のEV展開における重要な瞬間であるとしている。
「説得力のある製品で、お客様に電動モビリティへの切り替えを促したいと考えています。Gクラスのようなアイコンは、この役割を完璧に果たしてくれるでしょう」