【AMGに初のEV】新型メルセデスAMG EQS 53 4マティック+ 欧州発表 最高出力761psの高性能モデル
公開 : 2021.09.06 07:05 更新 : 2021.09.06 11:21
メルセデスのフラッグシップEV「EQS」の高性能版が登場。AMG初のEVで、強力なモーターを備えます。
走りに特化したフラッグシップ
新型メルセデスAMG EQS 53 4マティック+が発表された。メルセデス・ベンツの高性能車部門であるAMGにとって初の完全電動モデルで、最大出力761psのツインモーターを搭載し、ポルシェ・タイカン・ターボSやアウディRS eトロンGTに対抗する。
今回の新モデルに続き、同じEVA2プラットフォームを採用したEQシリーズの高性能バージョンや、AMG.EAアーキテクチャーを採用したAMG専用モデルなど、さまざまなEVが開発される予定だ。
EQS 53は、ベースとなるEQSに大幅なアップグレードを加えており、AMG専用の高出力モーターが前後アクスルに搭載されている。このモーターは、新しい巻線、より強い電流、インバーターを介した新しいアクチュエーションを採用しており、さらなる高回転を実現している。
EQS 53の標準モデルは最高出力658ps、最大トルク96kg-mを発揮するが、ダイナミック・プラス・パッケージを装着したモデルには、最高出力761ps、最大トルク104kg-mまでパワーアップする「レース・スタート」モードが用意されている。
このモードでは、0-100km/h加速を標準より0.4秒速い3.4秒で達成する。最高速度は、標準の220km/hから250km/hに向上する。
ツインモーターの採用により、完全可変式の4輪駆動を実現しているが、6相設計とAMG専用の冷却機能により、リアモーターを「特にパワフル」にして、モーターの効率を高めている。
AMG独自のセッティング
電力は、400V、107.8kWhのリチウムイオンバッテリーに蓄えられ、AMG独自の配線によりパフォーマンスを向上させ、仕様に応じて525~580kmの航続距離を実現しているという。EQS 53向けにバッテリーの管理システムがカスタマイズされており、「スポーツ」および「スポーツ+」の走行モードでより高いパフォーマンスを発揮する。
走行中は、ステアリングホイールのスイッチにより、回生エネルギーを3段階に調整可能だ。バッテリーの充電は、急速充電器を使って最大200kWで行うことができる。
サスペンションは、通常のEQSと同様に前後マルチリンクを採用しているが、AMGによれば、リアアクスルビーム、サブフレーム、モーターマウントなど、「ドライビング・ダイナミクスに影響を与える部品」はすべて再開発したとのこと。
AMGのエアサスペンション「ライド・コントロール+」を搭載し、電子制御式アクティブダンパーと標準のリアアクスルステアリングを組み合わせている。AMG GT 4ドア・クーペと同様に、エアサスペンションには2つの圧力リリーフバルブが装備されており、走行状況に応じて減衰力を「より正確に」調整することができるという。センサーデータを分析して減衰力を変化させることもできる。
サスペンション、ハンドリング、パワー供給、バッテリー管理を調整するさまざまな走行モードが搭載されており、合成サウンドも適宜変更できる。ホイールは21インチまたは22インチから選択でき、高性能ブレーキを標準装備している。大型のセラミックブレーキはオプションだ。
EQSサウンド・エクスペリエンス・システムには、新たにAMGモードが追加された。ダイナミック・プラス搭載モデルには、すべての車両機能に「イベントサウンド」を追加するモードも設定されている。