【PHEVで843ps達成】メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンス 4ドア・クーペ発表
公開 : 2021.09.06 17:15 更新 : 2022.08.08 07:25
AMG初のプラグイン・ハイブリッドは、アッファルターバッハ発として最強の公道モデル。最大トルクは138kg-mにも達するといいます。
AMGモデルの中で最もパワフル
メルセデスAMGは、ポルシェ・パナメーラ・ターボS Eハイブリッドに対抗するモデルとして、GT 63 S Eパフォーマンス 4ドア・クーペを発表した。最高出力843psを発生する、メガ級のサルーンだ。
ベースとなったのは、V8エンジンを搭載するGT 63 S 4ドア・クーペ。AMG初のプラグイン・ハイブリッド(PHEV)として、4.0LツインターボV8ガソリンエンジンを、リアアクスルに追加された203psの電気モーターで補強する。
このPHEVシステムは、P3ドライブと呼ばれるもの。メルセデスAMGのF1マシンが採用するハイブリッド・ドライブトレインから派生したものだといわれ、前後の重量配分を最適化させ、迅速なトルク展開が可能だという。
これまでのAMGモデルの中で最もパワフルで、最大トルクはシステム総合で138kg-mにも達する。0-100km/h加速時間は2.9秒で、最高速度は315km/hが与えられている。昨年発売されたサーキット重視の2ドアモデル、GTブラックシリーズに匹敵するといえる。
駆動用バッテリーの容量は6.1kWh。電圧は400Vで制御され、重量は89kgに留まる。可能な限り長いEVモードでの航続距離に加えて、高速なパワーデリバリーにも意識して設計されたとしている。
EVモードでの航続距離は最長12km。最高130km/hまで、電気モーター単独で加速させることができる。また電気モーターのパワーは常に引き出すことが可能で、コーナーからのロケットダッシュや、素早い追い越し加速などでも有効だ。
PHEVとして見た目の差別化は限定的
見た目では、従来までのメルセデスAMG GT 4ドア・クーペとの違いはわずか。2ドアのGTに似た新しいフロントバンパーと専用のマフラーカッター、20インチか21インチのアルミホイール、エンブレムで差別化される。
インテリアも同様。EVモードでの走行可能距離やリアルタイムのパワー消費量、電気モーターのパワーゲージなどの表示が、PHEVとしてMBUXインフォテインメント・システムへ追加される程度だ。
それ以外の部分は、最近マイナーチェンジが施されたGT 4ドア・クーペと同一と考えて良いだろう。
回生ブレーキの強度は4段階から選択可能。特定の運転条件では、ワンペダル・ドライブも可能だとしている。燃費はWLTP値で11.6km/L、CO2排出量は196g/kmになるだろうと予想されている。