【ドリフトモード付きのID.3】フォルクスワーゲンID.X 量産化へ 333psの四輪駆動

公開 : 2021.09.07 08:50

ミュンヘン・モーターショーで、フォルクスワーゲンのCEOがホットハッチ版ID.3の生産を認めました。ID.3 GTXを名乗るモデルが、登場するようです。

ID.3の四輪駆動ホットハッチ

執筆:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
フォルクスワーゲンのCEO、ラルフ・ブラントシュテッター氏は、高性能なID.X コンセプトの量産版が、2022年以降に生産されることを認めた。恐らく、ID.3 GTXとして登場することになるだろう。

2021年のミュンヘン・モーターショーでブラントシュテッター氏は、考え方としては、ID.3をベースとする四輪駆動のホットハッチになるという。純EVのサブブランド、ID.の高性能モデルへ与えられるGTXを名乗る、2番目のモデルとなる見込みだ。

フォルクスワーゲンID.X コンセプトと、フォルクスワーゲンのCEO、ラルフ・ブラントシュテッター氏
フォルクスワーゲンID.X コンセプトと、フォルクスワーゲンのCEO、ラルフ・ブラントシュテッター氏

具体的な性能はまだ明らかではないが、ID.4 GTXのパワートレインが流用される可能性は高い。駆動用バッテリーの容量は選べるようだが、「より高いパフォーマンスは、より少ない航続距離を意味します」。とブラントシュテッター氏は述べている。

純EVの時代に、クルマ好きのためのドライバーズカーを生産するという、フォルクスワーゲンの取り組みの一環といえる。「運転する喜びは、モビリティのもう1つの要素です」。とも付け加えた。

2020年に姿を見せた、ID.3コンバーチブルの実際的なコンセプトモデルも計画にあるという。加えて、Rが登場することもほのめかしている。GTIがGTXへ置き換わったことと同様に、一層高性能な純EVへ、特別なイニシャルが与えられるようだ。

ID.X コンセプトの最高出力は333ps

記事の写真は5月に撮影されたもの。クルマは明らかにパフォーマンスへ焦点が向けられた、ID.3そのものだ。特徴的なマットグレーのボディに、差し色のライトグリーンの配色が新しい。肉薄なタイヤを包む、大径ホイールのデザインもシャープだ。

インテリアには、アルカンターラ張りのスポーツシートが据えられている。背もたれには、ID.Xの刻印がある。

フォルクスワーゲンID.X コンセプト
フォルクスワーゲンID.X コンセプト

ブラントシュテッター氏は、既存のすべてのID.3と比較して、大幅な動的性能の向上を約束している。ID.X コンセプトの最高出力は333psとされ、現在販売されている最もパワフルなID.3より129ps高いだけでなく、高性能なID.4 GTXと比べても27psも大きい。

ただし、この数字が量産車へ展開されるかどうかは不明ではある。

現在のID.3は後輪駆動となっているが、ID.4 GTXは四輪駆動。ID.3が基礎とする標準仕様のMEBプラットフォームでは対応できないと考えられていたが、違うようだ。ID.Xが、シートレイアウトや荷室容量を変更し、実装しているのかどうかもわかっていない。

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