【世界が祝福!】バック・トゥ・ザ・フューチャーのタイムマシン「デロリアン」再現 日本初、公道走行可 背景に仲間
公開 : 2021.09.10 00:06 更新 : 2022.03.25 18:49
日本初の公道走行ができる、つまり車検を取得したバック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアン。背景に仲間の存在が。
「1985」ナンバー タイムマシン仕様デロリアン
兵庫県に住む津和敏夫さんは、バック・トゥ・ザ・フューチャー(以下、BTTF)の1作目に出て来るタイムマシン仕様デロリアンのオーナーだ。
2021年8月下旬、デロリアンに乗って「車検適合のための最後の作業」を終えて運輸支局から帰るところを写真に撮られSNSで拡散。「時の人」となった。
この日は2年以上の歳月をかけ、ついに日本で初めて公道を走れるタイムマシン仕様のデロリアンが誕生した日。
しっかり「1985」のナンバーもついている。1985とはBTTF1作目が公開された年でありタイムトラベルの起点となった年だ。
「数年前に古着を燃料にして公道を走れるとアピールしていたBTTFデロリアンいたよね?」
「BTTF関連のイベントで同乗体験した時、車検を取得したと聞いたけど?」
「仮ナンバー付けて走っている映画仕様のデロリアンを動画で見た」という人も、読者の皆様の中にはいるかもしれない。
BTTFデロリアンにするためのキットを装着したり、BTTF仕様デロリアンとして輸入された完成品だったりでいずれも車検取得はできていないようだ。(関係各社に確認したが無回答だった)
イベントのために公道を走った事実はあるようだが、仮ナンバーをつけての走行や道路使用許可を取ったうえで封鎖された道路を走ったに過ぎない。
津和さんの愛車こそが、世界で初めて日本の公道を走れるタイムマシン仕様のデロリアンであることは間違いない。
極力、映画仕様のデロリアンに近づけるために装備された約300ものパーツはすべて、津和さんや仲間たちの自作や津和さんを応援する世界中のデロリアンファンたちによって提供されている。
どういう経緯で愛と情熱と知恵の結晶ともいえるデロリアンは誕生したのか? まずはそのきっかけから聞いてみた。
きっかけは8分の1スケール・プラモデルの製作
――BTTFデロリアンを作ろうと思ったきっかけは?
「デアゴスティーニの8分の1プラモデルから始まりました。ノーマルとフルカスタムの2台を製作して、フルカスタムの方をかなりこだわって作っているうちに世界中に仲間が増えました」
「たまたま縁があって実車のデロリアンを手に入れたのですが、そのことを仲間に話したら、『それはヤバい! 実車でタイムマシンを作ろうぜ!』『実車に装着するパーツ色々紹介できる。応援するから!』などなど大いに盛り上がり……」
「当時は、(車検の厳しい)日本じゃ絶対無理! できたとしても内装だけでしょという思いがありました」
「まずは『次元転移装置』だけを手に入れたんです。これを車内に載せておくだけでいいかなと(笑)」
「でも海外の仲間たちに煽られて(笑)内装だけなら何とかやってみようかと思い始めたんです」
「そしたらもう、アメリカだけじゃなく、イギリス/フランス/ニュージーランド、ウルグアイ……いろんな国からアツい応援?を受けるようになって、パーツを探してくれたり、精巧で正確なパーツを作ってくれたりで」
「お付き合いで内装以外のパーツも買わないといけなくなって(笑)。だんだん外側もやってみようかと」
「映画で使われたクルマから寸法を取って作られたパーツも多数あります」
――BTTFとのかかわりは?
「子どもの頃、映画は観に行きましたし面白いなあとは、もちろん思いました」
「憧れだけで、存在しているとも思ってもいなかったですし、自分がまさか実車のデロリアンを手に入れられるなんて思ってもいませんでした」
「中学生の頃にプラモデルを1つ組み立てて、それが実家に残っている、そんな感じです(笑)」
「それを変えたのが現在小学生の息子でして、息子はBTTFにハマりましたね。3歳頃からクルマの中でBTTFシリーズを1→2→3の順番で何回も観ていました」
「3作品を1周として80周までは覚えていましたが、もう何周したのかわからなくなりましたね(笑)」
「息子がBTTFに詳しくなってから、わたしも詳しくなりました。
――こだわりのパーツもたくさんありそうですね。