【予想された衝撃】メルセデス・ベンツEQG登場 プレミアムオフローダーEV受け入れられる?
公開 : 2021.09.13 05:45
Gクラスオーナーは受け入れる?
メルセデス・ベンツは2030年完全EVシフトに向けて、現行AクラスからGクラスまで、基盤クラスのすべてEQ化し、2025年には3つのEV専用プラットフォームを投入する。
長年のメルセデス・ベンツユーザーにとっては、EVへの移行をあるていど予測していたとはいえ、完全EV化に向けてはプラグインハイブリッド車の普及拡大がしばらく続いてから、段階的にEVシフトするという流れを予想していたはずだ。
ところが、欧州での事実上のEV規制によって、事態は急変した。
そうした中、筆者の見立てでは、EVシフトを自然な形で受け入れるのがGクラスオーナーだと思う。
1979年を出発点とするGクラス人気の裏には、商品の普遍性と唯一無二の存在感がある。
そのうえで、Gクラスオーナーの多くは、普遍性についてはメルセデス・ベンツ新時代という新たなる普遍性への理解を示し、プレミアムオフローダーEVのトップモデルとしての存在感をEQGに求めるのではないだろうか。
技術的には、大容量の駆動用バッテリーによる重量増でも、低重心かつモーターによる的確な四輪駆動力の制御がGクラス本来の良さをさらに引き出すことになる。
EVがオフローダー向きであることは、日系メーカーの幹部も認めている……。
オフローダーEV 世界的に加速
トヨタが2021年9月9日に実施した、駆動用バッテリーに関するオンライン説明会で、商品戦略を取りまとめる役員が、スバルと共同開発中で2022年央に発売予定の四駆EV「bZ4X」の走行性について触れた。
「オフローダーではディーゼルや大排気量ガソリンのトルク感が重要視されてきたが、モーターではさらにトルク制御が的確でコーナーリング性能も上がる」と開発の一端を披露した。
こうした指摘は、ジープが2021年3月にお披露目した「ラングラー・マグニート」や、アメリカではすでに初期モデルがネット予約で完売したGMのGMC「ハマーEV」などでも共通している。
別の視点での走行性性能では、泥地や浅い水辺での走行などでも、プレミアムオフローダーEVの安全性は担保されており、ユーザーは気兼ねなくEV化のよるさらなるパフォーマンスを満喫できることになる。
また、駆動用バッテリー、モーター、制御システムなどEV関連パーツの量産効果により、EV価格が将来的に下がることになるが、HEV並みの価格帯になるのは20年代後半から30年代に入ってからと予測される。
そうした中、価格が少しはってもパフォーマンス性と上級感が魅力のプレミアムオフローダーEVがEV市場をけん引する可能性が高い。
今後数年の間に、多彩なプレミアムオフローダーEVが続々登場しそうだ。