【個性派ぞろい】トヨタ・カローラの派生車 歴史に消えた6モデル

公開 : 2021.09.15 05:45  更新 : 2021.10.09 23:38

ヤリス/ヴィッツの先祖 カローラII

1982年に発売となったカローラII。

実は、名称こそ、カローラであったけれど、中身はもう1つ下のクラスであったターセルとコルサと同じであった。

トヨタ・カローラII
トヨタ・カローラII    トヨタ

しかし、ターセルとコルサ、そしてカローラIIは、小さくとも、当時として先進的であったFFプラットフォームが採用されていたのだ。

カローラIIは、3ドアと5ドアのハッチバックだけというボディ・バリエーションだ。

その後、ターセル/コルサ/カローラIIの3兄弟は、1999年に登場したヴィッツに継承される。

つまり、今のヤリスのご先祖様となるのが、カローラIIであったのだ。

86のルーツ レビンとトレノ

現在のトヨタのスポーツカー、86。その名称の由来となったのが、第5世代のカローラの派生モデルであった、カローラ・レビンとスプリンター・トレノの2台。

これらの型式が「AE86型」であったのが理由だ。

トヨタ・カローラ・レビン
トヨタ・カローラ・レビン

ちなみに、レビンとトレノの名称は、それ以前から高性能なDOHCエンジン搭載車にグレード名として使われていた。

それが独立した車名となったのが、1983年であったのだ。

また、カローラは1970年に登場した第2世代にクーペ、1974年からの第3世代で2ドア・ハードトップ、ハッチバックを備えるリフトバックが用意されていた。つまり、初期のころのカローラは、スポーティなクーペが数多くラインナップされていたのだ。

カローラ・ハッチバックのルーツ

現在のカローラのハッチバック・バージョンは、カローラ・スポーツ。

そのルーツとなるのが1984年に登場したカローラFXだ。

トヨタ・カローラFX
トヨタ・カローラFX    トヨタ

当時の第5世代のカローラは、FF駆動方式を最初に採用したモデルであったことも、カローラのハッチバックが生まれた理由にもなる。

ちなみに、第5世代のカローラは、カローラ・レビンとスプリンター・トレノのクーペ系はFR駆動であり、セダンとハッチバックにFF駆動プラットフォームが採用されていたのだ。

カローラFXは、その後、カローラ・ランクス/アレックスに続き、最後はオーリスに。

そして、現行モデルから、再び「カローラ」の名称が復活し、カローラ・スポーツとなっている。

歴史を振り返れば、カローラの派生モデルの多さに驚くことだろう。

しかし、そうした幅広い個性があったからこそ、昭和から平成にかけて、33年連続の国内販売ナンバー1(軽自動車を除く)という偉業が達成できたのだ。

カローラは、派生モデルが多いほど、元気になる! そんなクルマなのだ。

記事に関わった人々

  • 鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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