【古き良き英国の伝統】デイムラー・マジェスティック 英国版クラシック・ガイド 後編

公開 : 2021.10.02 18:25  更新 : 2022.08.08 07:23

デイムラー・マジェスティックのまとめ

マジェスティックでもマジェスティック・メジャーでも、優れたパフォーマンスや操縦性、ブレーキ性能など備えつつ、古き良き英国車を味わえる。この型のデイムラーだけの、ユニークな組み合わせだ。

低い評価が続き、何十年も放置されてきた例も少なくない。ボディの腐食と整備不良は、大きな課題となる。

デイムラー・マジェスティック/マジェスティック・メジャー(1958〜1968年/英国仕様)
デイムラー・マジェスティック/マジェスティック・メジャー(1958〜1968年/英国仕様)

良い例を発見できれば、ロールス・ロイス級の豪華さや優雅さを、高い部品代に悩まされることなく楽しめる。一方で、錆びたデイムラーには手を出さない方が懸命だろう。

良いトコロ

魅惑的な、唯一無二の存在感。実は案外乗りやすい。状態の良い例でも、車両価格はさほど高くない。維持に必要な部品も、想像以上にリーズナブルだったりする。

良くないトコロ

新車当時からサビはひどかった。現在残っているクルマの多くも、どこかが錆びている可能性は高い。近年の取引価格は、レストアに必要な費用を大幅に下回っている。

デイムラー・マジェスティック/マジェスティック・メジャー(1958〜1968年/英国仕様)のスペック

英国価格:2495〜3766ポンド(1962年時)
生産台数:1490台(マジェスティック)/1180台(マジェスティック・メジャー)/864台(DR450 リムジン)
全長:4980-5130mm
全幅:1860mm
全高:1595mm
最高速度:162-197km/h
0-97km/h加速:3.7〜14.2秒
燃費:5.3-8.1km/L
CO2排出量:−
車両重量:1782-1909kg
パワートレイン:直列6気筒3794cc自然吸気/V型8気筒4561cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:149ps/4400rpm-223ps/5500rpm
最大トルク:28.8kg-m/2800rpm-39.0kg-m/3200rpm
ギアボックス:3速オートマティック

記事に関わった人々

  • 執筆

    マルコム・マッケイ

    Malcolm Mckay

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジェームズ・マン

    James Mann

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事