【グレードで納期に差】トヨタ・カローラ・クロス購入ガイド オプション/グレード選びの注意点
公開 : 2021.09.15 11:55 更新 : 2021.10.22 10:06
買い得グレードと選ぶときの注意点
カローラ・クロスで最も買い得なグレードはSだ。
2WDの価格は、ノーマルエンジンが240万円で、ハイブリッドは275万円になる。Gに比べて16万円高いが、17インチアルミホイール、ルーフレール、自発光式のオプティトロンメーターなど、人気の高い装備を加えた。
オプションではパノラミックビューモニター(2万7500円)も装着できる。
Sは機能や装備の割に価格が安く、オプションパーツの選択肢も幅広い。したがって買い得なグレードに位置付けられる。
そして装備をさらに充実させたいときは、最上級のZも検討する。
2WDの価格はノーマルエンジンが264万円で、ハイブリッドは299万円だ。
Sに比べて24万円高いが、Sにオプション設定される電動式のハンズフリーパワーバックドア(7万7000円)、LEDフロントフォグランプ(2万2000円)などがZには標準装着される。
アルミホイールのサイズも、Sは17インチだが、Zでは18インチに拡大される。これらを価格に換算すると27万円に相当するので、装備を充実させたいユーザーにとってはZも買い得だ。
とくにSにハンズフリーパワーバックドアやLEDフロントフォグランプをオプション装着するときは、Zにグレードアップすることを考えたい。
数年後に売却する時の査定額は、グレードや年式に応じて判断されるからだ。
中級のSにオプション装備を多く加える買い方は不利になる。
残価設定クレジットの残価も同様で、グレードに基づいて判断される。
装備を充実させて月々の返済額を抑えたいなら、オプション装着は避けて、Zを選ぶのが得策だ。
このように推奨グレードは、SあるいはZだが、4WDにも触れておきたい。
前述のとおりノーマルエンジンは前輪駆動の2WDのみだが、ハイブリッドでは、後輪をモーターで駆動する4WDのE-Fourも選べる。
そしてE-Fourの価格は、2WDとの差額が20万9000円だ。
E-Fourのリアサスペンションは、2WDのトーションビームに対してダブルウイッシュボーンに上級化され、なおかつ価格差は20万9000円だから、割安な設定になっている。
SとZに加えて、ハイブリッドについては4WDも買い得だ。
SグレードはKINTO専用 納期も長い
カローラ・クロスを購入するときは、納期に注意したい。
販売店によると「2021年9月中旬に契約した場合、ノーマルエンジン車の納期は2022年1月以降、ハイブリッドは2月以降になる。さらにSグレードは3月以降に遅れる」という。
昨今の半導体不足、輸入パーツの滞り、これにともなう生産調整などを考慮すると、納期の長期化は仕方ないだろう。
それにしても、Sグレードだけ3月以降に遅延しているのは不可解だ。この点をトヨタに尋ねると、以下のような返答があった。
「納車を迅速に進めるため、カローラ・クロスでは、グレードごとに生産開始時期をずらす取り組みを初めて実施した」
「また発売後半年間は、SグレードはKINTO(サブスクリプションサービス/定額制の利用方法)のみを対象にしている。KINTOは任意保険料が月額料金に含まれ、経済的な負担が高まりやすい若いお客さまや初めてクルマを買う方々に好評をいただいている。そこで価格と装備のバランスが取れたSグレードをKINTOでは発売後から用意している」
販売店では「予約受注の状況を見ると、販売の中心はZになる」と述べている。
カローラ・クロスに限らず、発売直後の売れ筋グレードは、どの車種でも最上級になることが多い。
そこで目下のところ、カローラ・クロスの生産はZを中心におこなわれている。
そして機能や装備と価格のバランスで買い得なSは、割安感が重視されるサブスクリプションサービスのKINTOと親和性が高いため、発売後半年間はKINTO専用としたわけだ。
以上のようにカローラ・クロスを買うときは、納期に注意したい。