【機敏なシャシー、活発なエンジン】ミニ・コンバーチブル(2) 長期テスト 乗り心地に不満

公開 : 2021.09.26 09:45  更新 : 2021.12.09 16:01

しばしば不快に感じる硬い乗り心地

そして、ミニ・コンバーチブルの乗り心地が、残念な気持ちを増長させてしまった。機敏な身のこなしは、引き締められたサスペンションのおかげだとはわかる。でも、しばしば不快にすら感じるほど硬い。

舗装の良くない場所では、ワダチや舗装の剥がれた場所を避けて走ろうと、意識が向かってしまう。友人はガタガタと揺さぶられ、お尻が浮いてしまう場面もあった。

ミニ・コンバーチブル・クーパーS エクスクルーシブ DCT(英国仕様)
ミニ・コンバーチブル・クーパーS エクスクルーシブ DCT(英国仕様)

表面がざらついた舗装では、絶え間なくロードノイズが響いてくる。少し欲張って、遠くを目指し過ぎたかもしれないと思うほど。オプションで選択できる調整式のスポーツ・サスペンションなら、少しは改善するのだろうか。

しかし、英国中部のピーク・ディストリクト国立公園での体験には感謝したい。それと、今回のドライブではミニが隠し持つ、「パーティーモード」の存在も知ることができた。

同行した友人は、ミニで働いていた過去がある。アンビエントライトの設定画面を開いて、ライトのスイッチを押し続けると、虹色のようにフェードしながらカラフルに点灯することを教えてくれた。

雨の夜の運転を、楽しい気分にしてくれる隠しコマンドのようだ。

テストデータ

気に入っているトコロ

アスリートな走り:敏捷なシャシーと心地いいステアリングの操作感が相まって、郊外の道では本当に運転が楽しい。

気に入らないトコロ

強すぎる揺れ:積極的に運転を楽しんでいる間は、硬い乗り心地は忘れてしまう。でも、市街地では本当に疲れると感じることもある。

テスト車について

モデル名:ミニ・コンバーチブル・クーパーS エクスクルーシブ DCT(英国仕様)
新車価格:2万9035ポンド(447万円)
テスト車の価格:3万5310ポンド(543万円)

テストの記録

燃費:15.3km/L
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    クリス・カルマー

    Kris Culmer

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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