【まるで別物?】新型スバルWRX サイズ/走りの進化 先代と比較
公開 : 2021.09.17 05:45 更新 : 2021.09.17 09:08
プラットフォーム刷新 走りの進化
先代モデルでは、いわゆるドライバーコックピット側の意匠で、走りを意識したメカニカルとデジタルが絶妙に融合していた。
センターコンソールにはカーナビなどドライバーが直接操作するHMI(ヒューマンマシンインターフェイス)と、各種表示される専用ディスプレイの二段構えとした。
一方、新型ではレヴォーグでも採用されている縦型11.6インチのタッチスクリーンを採用しつつも、コックピット感を十分に味わえる室内空間となっている。
基本は、シンプルかつスパルタン、スポーティな走りをクルマと共有することを最優先したデザイン思想を感じる。
そのうえで、走りの進化も大きい。
ついに、スバルグローバルプラットフォーム(SGP)を採用した。
インプレッサ、XV、フォレスター、アウトバック(北米仕様:日本でのレガシィ・アウトバック)、レヴォーグとするモデルチェンジのタイミングでSGPを採用し、その都度、SGPの最適化が進んできた。
そのため、新型WRXではフルインナーフレーム構造や構造用接着材の適合技術でさらなる磨きがかかるのは当然だといえる。
ジオメトリーを再検討し、サスの実用ストロークを先代比でのばした走り。
直近でいえば、レヴォーグでの新旧モデル比較での感覚を、新旧WRXでも感じることになるだろう。
パワートレイン 日本仕様も2.4Lに?
走りの刷新は、スポーツモードの採用でも大きく変わる。
新型レヴォーグで実感したように、電子制御ダンパーにより、リアルタイムでダンパー減衰力を制御し、また2ピニオン方式電動パワステやエンジンコントロールユニットとも複合的に連動するドライブモードの効果により、先代WRXとの走りの違いが明確になる。
スバルによれば、一部グレードでドライブモードセレクト機能を持つ。
そして、新旧WRXで最も大きな違いはエンジンだ。
北米仕様では、2.4Lターボ(最大出力271ps)としている。先代モデルではS4 STIスポーツが2.0LのFA20(300ps)を搭載。
そして名機EJ20搭載のWRX STI EJ20ファイナルエディション(308ps)が存在した。
筆者が以前、STIの平岡泰雄社長に単独インタビューした際、EJに対する思いを含めて「新しいFAやFBでもロングストローク化や燃費対応で開発に自信がある」とエンジン開発者としての気持ちを素直に表現してくれた。
となるとWRX日本仕様も北米同様の2.4L搭載に期待がかかる。
スバルパフォーマンストランスミッションと連動したAWDスポーツモードの走りも早く試したいところだ。
新型WRX、北米発売は2022年初頭。日本仕様発売については、スバルからの正式発表を静かに待ちたい。