【1歩進んだ車中泊】ハイエース・キャンパー、“降ろせるサブバッテリー”で進化

公開 : 2021.09.19 22:08  更新 : 2021.10.11 11:30

暑い日のキャンプは、エアコンで涼みたい。「持ち出せるサブバッテリー」を積んだキャンピングカーの最新デモカーを取材しました。

「ドコデモライフ・ゴート」とは

執筆/撮影:Hidenori Takakuwa(高桑秀典)

ドコデモライフ社は、モノづくりを通じて新しい生活スタイルを創造するライフデザイン・ファクトリー。

キャンピングカーとバンのイイ部分を融合させ、ユーザーのアイデアや行動力次第で楽しみ方が無限に広がるモデルをリリースしている。

「ゴート」は1ナンバーとしたことで、シンクが不要になり、室内高の自由度が増したキャンピングカー。スライド収納が充実しているのに車内は広い。リアハッチ開口部の頭上の板は、中にエアコンが隠されている。
「ゴート」は1ナンバーとしたことで、シンクが不要になり、室内高の自由度が増したキャンピングカー。スライド収納が充実しているのに車内は広い。リアハッチ開口部の頭上の板は、中にエアコンが隠されている。    高桑秀典

スーパーマルチ・キャンピングバンの「goto(ゴート)」は、バンならではのスペースを最大限に使った積載性に強みがあり、大きなラゲッジにたくさんの荷物を載せて海に山に出かけられる1台。

注目したいのは、あえてシンクを持たない設計(1ナンバー普通貨物車登録)とし、収納力を高め、ロングスライドの収納庫/引出しワゴンなどを装備したこと。

アウトドアギアやシーズンスポーツ用のイクイップメントを多数格納できるようにしているのだが、今回取材した「ゴート」はここに新たな機能が加わっている。

写真は「ゴート」に最新のコンセプトを採り入れたデモカーで、“降ろせるサブバッテリー”としてポータブル・リチウムイオンバッテリー「GOAL ZERO社イェティ3000X」を装備したニューバージョンだった。

「イェティ3000X」を積んだ最大の目的は、車載エアコンを稼働できることだ。

バッテリーも冷蔵庫も、持ち出せる

ドコデモライフでは、さまざまなポータブルバッテリーを検証してきが、静音性・信頼性に優れていて、2000WのACインバータを内蔵していることから、イェティ3000Xを選択。

エアコンの稼働時間は現在検証中だが、夜に「暑いなぁ」と感じる時のテストで5時間をゆうに超え、真夏の炎天下では設定温度を最低値にしても3時間使えるといった目処が立っている。

対面ダイネット・モード。写真右下の下段が降ろせるポータブルバッテリーで、スライド機能で引き出すと持ち運べる。上段がポータブルの冷蔵庫で4種のサイズから選択可能。
対面ダイネット・モード。写真右下の下段が降ろせるポータブルバッテリーで、スライド機能で引き出すと持ち運べる。上段がポータブルの冷蔵庫で4種のサイズから選択可能。    高桑秀典

充電については、ソーラーパネルに加えて、走行充電、外部充電にも対応するから使い切ってもリチャージがしやすい。

夏場のデイ・キャンプでクーラーを長時間使用できるし、真夏でもペットと一緒にお出かけすることができる。

万が一の災害時に、ペットと共に「ゴート」で避難生活を送れるようにしたいと考えるユーザーから問い合わせがあるという。

ちなみに、“降ろせるサブバッテリー”と記したが、それはスライドアウトでポータブル・リチウムイオンバッテリーを引き出せるようにしているから。

最新コンセプトの「ゴート」では、丈夫なスライドレールが用意され、バッテリーを載せるトレーも特注の鉄板で造られている。

さらに、冷蔵庫も車外に持ち出せるポータブルタイプを採用しており、バッテリーと冷蔵庫の両方が持ち運べるので、キャンプやアウトドアの活動で電気の使い道が広がる。停電時に自宅に移設できるというのも心強い。

記事に関わった人々

  • 高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」

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