【クルマのカタチ】消えていくボディスタイル 18選 時代の波に呑まれていったクルマたち
公開 : 2021.10.02 06:05
2ドア・セダンや3人乗りのオープンカーなど、今ではほとんど消滅してしまったボディスタイルを紹介します。
もくじ
ー時代を反映するクルマのカタチ
ー2ドア・ワゴン
ーシューティングブレーク
ー2ドア・セダン
ー水陸両用車
ー3人乗りのロードスター
ー4ドア・コンバーチブル
ー3ドア・ハッチバック
ー3シーター・クーペ
ーユーティリティ
ースピードスター
ーコマーシャル
ータルガトップ
ーファストバック
ーロードスターと2ドア4x4
ーランドーレット
ーフェートン
ーコロナード・ハードトップ
ーリフトバック・ステーションワゴン
時代を反映するクルマのカタチ
2ドアのワゴン、タルガトップ、ランドーレットはどこへ行ってしまったのか?
こんなことを考え始めると、夜も眠れなくなる。ボディスタイルは、定期的に生まれては消えていく花火のようなものだ。時代の変化、ファッションの変化、技術の進歩によってクルマの「カタチ」はどんどん変わっていく。
近年は、スポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)が世界的なブームとなり、ステーションワゴンなどを駆逐しようとしている。すべてのクルマがSUVになる前に、一度立ち止まって現状を把握してみてはどうだろうか。
どのスタイルが絶滅の危機に瀕しているのか、もしくは絶滅してしまったのか。あるいは、呼称が変わっただけなのか。今ではほとんど見られなくなったスタイルを見ていこう。
2ドア・ワゴン
覚えているだろうか?50年代から80年代まで、ごく普通に見られた光景だ。ハッチバックの前身となる労働者階級のクルマである。
2ドア・ワゴンは、フォード・プリフェクトやエスコート(写真)のような小型車に定番のスタイルとして人気があった。そう、小型から中型のワゴンは、2ドアとして作られることが多かったのだ。車種は豊富で需要も高く、マトラ・ランチョのような面白い変り種もあった。
しかし、ハッチバックがこれに置き換わってしまった。
シューティングブレーク
2ドアのワゴンとは一線を画している。リアドアと長いボディを持つ、実用性を兼ね備えた本格的なスポーツカーである。
もともとは英国貴族が狩りをするために作られたコーチビルドだったが、紳士のためのグランドツアラーへと進化した。高級車ばかりではなく、リライアント・シミターGTEやランチアHPE(写真)など、主流メーカーも手を出していた。
2ドア・セダン
シンプルな2ドア・セダンは、4ドアに比べて安価だったこともあり、50年代以降の定番スタイルだった。しかし、BMW 3シリーズのような高級モデルはクーペに変化していった。
全体的にセダンはファストバックスタイルになり、高級車はクーペに生まれ変わったのである。フォード・エスコート、ヴォグゾール・ノバ、フォルクスワーゲン・ダービー(写真)などは、まさにハッチバック黎明期の犠牲者であった。
ちなみに、ワンボックスのセダン(初代ミニなど)も死滅している。
水陸両用車
旧ドイツ軍のシュビムワーゲンやアルヴィス・スタルワートのような軍用車以外では、アンフィカー(写真)しかない。結局のところ、水と市販車は相容れないということだ。