【今なお新鮮】アウディ唯一のポリゴン Q2 35 TFSIアドバンスド試乗

公開 : 2021.10.03 11:45  更新 : 2021.10.11 15:14

お薦めしたい でも気になる点も

アウディQ2の走りの気持ちよさは「素直」ということに尽きる。

アシの縮みはじめからバンプラバーに当たるまで定常的にストロークするので予測が付きやすいのだ。

アウディQ2 35 TFSIアドバンスド
アウディQ2 35 TFSIアドバンスド    神村 聖

これが同じMQBプラットフォームを採用した最新のVWゴルフだと短いストロークの中で「ちょっと緩すぎ」から「硬め!」までが急進的に変化していき、これが新型ゴルフの目新しさにもなっているのだが演出過多な感じもするのだ。

コンチネンタル製の17インチタイヤもショルダーからサイドウォールまできれいな丸みを帯びており、素直な走りに貢献している。

Q2は恐らく、クロスオーバー化によって得られた足まわりの寸法的な余裕をうまく使うことで走りのレベルを上げているのだと思う。

じゃあQ2が100点かというと、そうでもなくて、気になったか所が2つあった。

1つはACCの操作レバーがウインカーの下に生えていること。

慣れの範疇かもしれないが、昨今はステアリング上にあるのが当たり前なので扱いづらいと感じてしまう。

もう1つはシフトマナー。

停止状態から発進する際はいいのだが、ゆるゆると交差点を曲がって再加速する時とか、急に追い越しを掛けるようなシーンでキックダウンが遅く、走りがギクシャクする。

以前の1.4Lエンジンでは感じなかったので、新しいエンジンとのマッチングの問題ではないだろうか?

ともあれ、奇をてらわないヒット作の熟成された後期型なので、アシグルマとして少し長く乗りたいという人にはお薦めの1台だ。

アウディQ2 35 TFSIアドバンスドのスペック

価格:400万円
全長:4200mm
全幅:1795mm
全高:1530mm
ホイールベース:2595mm
車両重量:1340kg
パワートレイン:直列4気筒 1497ccターボ
最高出力:150ps/ 5000-6000rpm
最大トルク:25.5kg/1500-3500rpm
ギアボックス:7速Sトロニック

アウディQ2 35 TFSIアドバンスド
アウディQ2 35 TFSIアドバンスド    神村 聖

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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