【詳細データテスト】ルノー・メガーヌ 斬新で優秀な動力系 室内装備は改善 次期モデル期待

公開 : 2021.10.09 21:25  更新 : 2021.10.19 12:02

内装 ★★★★★☆☆☆☆☆

アップデートされたインフォテインメントシステムと新型のハイブリッドパワートレインを得たメガーヌだが、登場から5年も経っていることをもっとも感じさせるのはインテリアだ。

2016年にはじめてテストしたときの評価は星6つで、クラストップレベルとはいかなかった。そこから大幅に評価を落とすことは、アップデートによって避けられたものの、それでもできることには限度がある。

エアコンのボタンやスイッチ、車線逸脱警告のスイッチが実体式なのはありがたい。タッチ式の音量調整は、あまりよくできてはいない。
エアコンのボタンやスイッチ、車線逸脱警告のスイッチが実体式なのはありがたい。タッチ式の音量調整は、あまりよくできてはいない。    OLGUN KORDAL

たとえば、フェイスリフトではパッケージングを改めることができない。そして、現行メガーヌのホイールベースでは、十分な居住スペースを確保できないのが現実だ。競合するハッチバックのほとんどと同等のサイズでありながら、室内の広さは同じようには感じられない。後席のレッグルームは、大人には明らかにプアだ。

背の高いドライバーだと、さらにかなり悪いことになる。フロントのフットウェルはスロットルペダル側がおかしなくらい浅く、どちらのペダルもドライバーもホイールベース内側に押し込まれているので、長身ならとくに、どこかおかしなドライビングポジションになってしまうのだ。

荷室容量は292Lで、競合するハイブリッドモデルよりはわずかに大きい。とはいえ、バッテリーがスペースを食う分、非ハイブリッドのハッチバックは下回ってしまう。また、開口部の段差が高く、リアシートがフラットにたためないのもマイナス材料だ。

フロア下には充電ケーブルを収納できる16Lのコンパートメントがあるものの、それ以上の収納スペースはない。もっと広い積載スペースがほしいとなると、ワゴンタイプのスポーツツアラーを選ぶことになる。

キャプチャーやクリオといったより新しいモデルで、ルノーは質感の基準が高められたことを示したが、メガーヌに関してはやや殺風景で、ゴム張りの大きな塊といった感じのダッシュボードには、カーボン調のラインが入るくらいしか飾り気がない。

アンビエントライトはスッキリしていて、マットなセンターコンソールは十分にソリッドなフィール。また、手の触れる主要な箇所はレザーが張られている。しかし、ダッシュボードの低い部分は、粗いプラスティックが剥き出しだ。

室内の収納スペースとしては、なかなかのサイズのセンターアームレストと、ふたつのドリンクホルダーが備わる。携帯電話用のトレーも設置されるが、ワイヤレス充電機能は用意されていない。

ただ、古風なダッシュボードのデザインにもよさはある。エアコンやシートヒーター、車線逸脱警報、EV走行モードといったボタンがたくさん並んでいるのだ。音量調整の実体ノブはなくなったが、ステアリングホイールの向こうにはルノーおなじみのメディアコントロールが備わる。

1997年のラグナの室内にあっても場違いではないような、目新しさのないデザインを笑い飛ばすのは簡単だ。とはいえ、慣れてしまえば、すぐにすばらしくユーザーフレンドリーなインテリアとなる。

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