【ユニークなクロスオーバー車】新型トヨタ・アイゴX 車名決定 ライバル少ない欧州Aセグメント
公開 : 2021.10.06 06:05
トヨタ・アイゴの次期モデルの車名が「アイゴX(アイゴ・クロス)」に決定。ヤリスと構造を共有します。
人気のSUV風スタイル採用
トヨタは、欧州で販売するAセグメント車アイゴの次世代モデルの名称を「アイゴX」にすると発表した。市場における「ユニーク」な「コンパクト・アーバン・クロスオーバー」になるとしている。
3代目となる新型アイゴXは、11月に公開される予定。車名のXは「クロス」と発音し、新型ヤリス・クロスのようなSUVスタイルのモデルと足並みを揃える。
今年初めに発表されたコンセプトカー「アイゴXプロローグ」は、現行モデルの特徴的な部分を進化させるとともに、車高を大幅に上げてSUV風のスタンスにしたものだった。
最も重要な点は、パワートレインの電動化を実施しないことだ。トヨタは、ヤリスのGA-Bプラットフォームを使用することを認めているが、ヤリスとは異なり、製造コスト、ひいては販売価格を抑えるためにハイブリッド車は用意されないようだ。
これまでに目撃されたプロトタイプからは、ショートオーバーハング、縦型のテールランプ、短く直立したボディなど、おなじみのプロポーションを引き継いでいることが伺える。一方、サイドから見たリアエンドの形状など、ヤリスからの影響も見られる。キャンバスルーフも採用されるようだ。
ライバル減少はチャンスか
トヨタの欧州部門を統括していた故ヨハン・ヴァン・ゼイルは、昨年、アイゴXがベルギーのブリュッセルで設計されることを明らかにした。トヨタがPSAグループから引き継いだ、チェコにある工場(現行モデルと同じ)で組み立てられる。
この工場では、現行のアイゴとプラットフォームを共有するプジョー108、シトロエンC1が並んで生産されているが、この2台は後継モデルが計画されていない。今後、トヨタは単独でアイゴを生産・販売することになる。
欧州ではフォードやヴォグゾールなど複数のメーカーがAセグメントに見切りをつけているため、フォルクスワーゲンUp!など一部のモデルのみがアイゴのライバルとなる。
2019年、トヨタ・モーター・ヨーロッパのマット・ハリソン副社長はAUTOCARに対し、現在のアイゴはライバルと異なり、「収益性の高いビジネス方程式」であると語った。
「年間10万台を販売しています。アイゴは独自の個性を持っているため、若いドライバーにとってもトヨタブランドとの接点になっています」