【詳細データテスト】メルセデス・ベンツEクラス・カブリオレ 実用4座 力強いエンジン 穏やかな走り

公開 : 2021.10.16 20:25

改良を受けたEクラス・カブリオレは、今や希少なフル4座オープン。新たに搭載されたエンジンは、パワフルながら洗練され、しかも低燃費で、ゆったりしたクルーズに最適です。まさしくキャラクターをわきまえたクルマでした。

はじめに

W213ことメルセデス・ベンツの現行Eクラスは2016年の登場時、メルセデス的には、これまでに生産したうちでテクノロジー的にもっとも先進的なクルマだった、ということになる。

それから5年を経て、このクルマがどのように歳を重ね、プラットフォームがどのように現在の環境に順応し、かつての先駆者が、ボンネットの下もキャビンもどれほどうまくアップデートして新鮮さを保っているのか、今回はそれを確かめたい。

テスト車:メルセデス・ベンツE300 AMGライン・ナイトエディション・プレミアムプラス・カブリオレ
テスト車:メルセデス・ベンツE300 AMGライン・ナイトエディション・プレミアムプラス・カブリオレ    OLGUN KORDAL

それは、シュツットガルトの高級車メーカーにとっても一大事だろう。なにしろEクラスは、彼らにとってのまさしくベストセラーカーで、グローバルなマーケットを見渡しても、最重要モデルのひとつに数えられるのだから。

このクルマが登場した5年前、メルセデスは最先端の運転支援技術と、最高レベルの高級感をここに投入した。半自動運転で車線維持をアシストするドライブパイロットの初期採用車種に、現行Eクラスも含まれる。また、インテリアに備わった伝統的な高級感や上質さで、これに追いすがろうというライバルもほとんどいないだろう。

このEクラスが、昨年ビッグマイナーチェンジを受けた。まずはセールスの主流となるセダンとワゴン、それから多少の間を置いて、ラインナップの中でもニッチなモデルが改良版へと移行した。それこそ、今や欧州でも希少種となった、比較的手頃で、大通りを流すような乗り方が似合う高級4座コンバーティブル、今回のEクラス・カブリオレである。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。

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