【エリーゼの電動後継車】ロータス・タイプ135 2026年登場予定 軽量2シーター・スポーツカー

公開 : 2021.10.13 18:05

エヴォーラの電動後継モデルも?

しかし、タイプ135における最優先事項は、軽量で手に入れやすいパフォーマンスというロータスらしさを忠実に再現することだ。ウィンドルは、タイプ135に採用されている積層型バッテリーのレイアウトが、「スポーツカーのフィーリングを可能にしながら、慣れ親しんだヨー・コントロールと安定性」を実現していると述べている。

ちなみに、このレイアウトは初代テスラ・ロードスターに採用されているが、ホイールベースはベースとなったエリーゼより50mm長いだけだった。

ロータスの4シーターEVのレンダリング
ロータスの4シーターEVのレンダリング    AUTOCAR

また、ガソリンエンジンを搭載したロータスと同じように、可能な限り低い着座位置を目指しているようだ。

このプラットフォームに搭載される最小のバッテリーは66.4kWhで、軽量・低床の2シーターで約480kmの航続距離を実現するという。99.6kWhの大型バッテリーは、床下に水平に配置した「スラブ型」とシートの後ろに垂直に積み重ねた「チェスト型」の2種類が用意されており、航続距離は700km近くまで伸びる可能性がある。

ウィンドルは、新プラットフォームを採用する他のモデルの詳細については口を閉ざしたが、ロータスは複数のセグメントへ製品を展開する意向を示している。

引退したすべてのモデルが必ずしもEVに置き換えられるわけではないが、2650mmのホイールベースを持つリア駆動の4シーターに対応したプラットフォームであることから、エヴォーラの電動後継モデルの開発も技術的には可能だろう。

現在、ヘテルのロータス本社ではタイプ135が最優先されているため、大型スポーツカーの可能性については詳細が明らかになっていないが、タイプ135が登場する2026年以降にどんなモデルが出てくるか注目したいところだ。新型エミーラにはV6と直4の2種類のエンジンが設定されているが、電動後継モデルではさまざまな出力を備え、後輪駆動と4輪駆動が可能になるだろう。

アルピーヌA110でも同構造を採用

新開発のプラットフォームは、ロータスだけでなく他のブランドにも採用される。

現時点では、ルノー傘下のアルピーヌが、ロータスのプラットフォームを採用する意向を公言している。アルピーヌは、A110の後継となるEVの発売を視野に入れて、ロータスと共同でシャシー開発を行っている。

アルピーヌA110 EVのレンダリング
アルピーヌA110 EVのレンダリング

また、アルピーヌのテクニカルチーフであるジル・ル・ボルニュが最近語ったところによると、タイプ135の兄弟車となる新型車はアジリティの高さを重視したモデルになるようだ。ロータスのウィンドルと同様に、トルクベクタリングの可能性についても言及している。

A110の後継モデルの発売日は未定だが、アルピーヌは2024年に新型ルノー5の高性能モデルを発売し、さらに「素晴らしいハンドリング性能」を持つという4輪駆動のSUVクーペをリリースすることで、電動化を全面的に推進していく。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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