【専用エンジンに専用ボディ】フィアット130 クーペ 英国版クラシック・ガイド 前編
公開 : 2021.10.30 07:05
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イタリアン・クラシックカーのコレクター、ロブ・メンギーニ氏。フィアット130 クーペは、彼にとって是非モノの1台だったという。「以前にも所有していましたが、ここまで状態は良くありませんでした」
「シャシー番号455、1972年式のこのクルマを発見し、元の130 クーペはドバイの希望者へ売りました。ワンオーナー車で、スーツデザイナーとして成功していた人物が新車で購入したようです」
「彼はサビ1つない、世界最高の130 クーペに仕上げるべくレストアしています。インテリアをレザーとアルカンターラで仕立て直し、サスペンションとガソリンタンクはパウダーコート。エンジンの部品も、フェラーリ・レッドで塗ってあります」
「2010年末にインターネットで発見。クリスマス休暇を使ってイタリアへ飛び、雪の中で試乗させてもらいました。購入を決め、2011年3月にイタリアへ取りに行き、運転して英国へ戻っています」
「130 クーペでのドライブは大好きです。トランクリッドのロックが、ヒンジで下がるナンバープレートの裏に隠れているなど、ディテールもね」
英国で掘り出し物を発見
フィアット130 クーペ AT
登録:1973年 走行:5万6300km 価格:2万300ユーロ(263万円)
売り手によれば、ボディやメカニズムは妥当な状態だという。ダークブルーのボディ色が魅力的だが、ヘッドライトの下に塗装の浮きが見られるなど、サビの兆候があるようだ。
ロッソ・アラゴスタの内装は過去に仕立て直されているが、完璧な状態ではないという。ダッシュボードのパワーウィンドウ・スイッチパネルが欠落している。
それ以外、部品類などはすべて揃っている様子。ボディパネルのフィット感も良い。価格も手頃だといえる。
フィアット130 クーペ AT
登録:1974年 走行:4万7983km 価格:2万ポンド(304万円)
オプションのブラック・レザーと、アンバーのカーペットで内装がコーディネートされた130 クーペ。純正のエアコンが載り、冷気もちゃんと出るという。
英国へ輸入されたのは2016年。それまではイタリアで過ごしていた、3オーナー車。エンジンとシャシー番号は、フィアット・クライスラーの登録内容に一致する。2019年に重整備を受けており、その作業内容と検査レポートも付いている。
中古車購入時の注意点などは後編にて。