【プレミアム路線に?】マツダSUV群から消える「CX-5」 後継モデルどうなる?
公開 : 2021.10.17 05:45 更新 : 2021.10.17 08:04
後継CX-60 ハリアーのライバルに?
いずれにせよ、CX-60はCX-5の実質的な後継車と考えるべきだろう。
ラージ商品群だから後輪駆動アーキテクチャーなので、当然、車格も価格もアップする。
そこで「プレミアム路線でCX-5が高くなった」と世間からいわれないための策として新車名とし、さらにその車名もCX-5を連想する「5」ではなく1つ上の「6」として、CX-5よりも上のモデルであることをアピールする狙いがあると考えれば腑に落ちる。
そう、CX-3とCX-30との関係そのものだ(車名の数字は異なるが)。
「CX-70」はそのワイドボディ版というから、CX-60との関係は、「CX-8」に対する「CX-9」のようなポジションだと考えればいいだろう。
実は現行CX-5は、トヨタ「ハリアー」などDセグメントSUVに比べると車体がひとまわり小さく、サイズ感や見栄えを比較するとライバルと想定されるモデルに対して若干不利な面がある(そのサイズがいいという人が多いのもまた事実ではあるが)
しかしCX-60は車体がひとまわり大きくなることで、ハリアーをはじめ競合にリードできる室内&居住スペースを手に入れることになると考えられる。
さらにいえば、メルセデス・ベンツ「GLC」、BMW「X3」、そしてアウディ「Q5」などと同等のサイズ感になり、同じセグメントで戦うことを考えているに違いない。
きっとお高いのでは? その質問に対する答えは、どう考えても「YES」だ。もし価格上昇がなかったら奇跡としかいいようがない。
そのため、北米においては既存のCX-5ユーザーを食い止める策として「CX-50」が用意されると考えれば辻褄があう。
2桁モデルになると価格は上昇か
3列シートの「CX-80」はCX-8の後継モデル。そのワイド版「CX-90」はCX-9の後継モデル。
この2台に関しては素直にそう考えればよく、分かりやすい展開だ。
ただし、こちらも「1桁モデル」に比べると価格上昇は避けられないだろう。
ところで、マツダの発表を読んで興味を覚えたのはエンジンだ。
「よりハイパワーが求められる北米には、ターボチャージャー搭載の直列6気筒ガソリンエンジン」と今回リリースに書かれている。
つまりは北米ではラージ商品群のCX-70とCX-90に、V8エンジンに相当するパワーを与えるということを考えているようだ(もちろんもっとベーシックなパワーユニットやハイブリッドも用意するだろうが)
世の中がダウンサイジング傾向で6気筒エンジンをやめて4気筒化することが当たり前となっている昨今、あえて逆方向にチャレンジしていくマツダの精神はクルマ好きとしては楽しいし、応援したくなってくる。
一方で「クリーンディーゼルエンジンの人気が根強い日本では、直列6気筒の『スカイアクティブD』と48Vマイルドハイブリッドの組み合わせやプラグインハイブリッドなどを導入していく予定」とマツダは説明する。スカイアクティブDとはディーゼルエンジンだ。