【愛されコンパクト】運転が楽しい小型車 10選 ポケットサイズのロケット

公開 : 2021.10.18 18:05

6. フォルクスワーゲンUp! GTI

Up! GTIは、最もパワフルなクルマでも、技術的に最も洗練されたクルマでもないことは明らかだ。実際、このリストに掲載されているほとんどのクルマは、Up GTIに遅れを取ることはないだろう。

しかし、そのような理由で評価するのは、このクルマの存在意義を完全に見失っていると言える。そこそこの速度で、ドライバーからビッグ・スマイルを引き出すことができるのが、小さなUp! GTIの魅力なのだ。機会があれば試乗してみることをおすすめする。

6. フォルクスワーゲンUp! GTI
6. フォルクスワーゲンUp! GTI

3気筒エンジンは活発だし、曲がりくねったワインディングロードを免許証を脅かすことのないスピードで走り回るその姿は、何年も大切にしたいと思えるものだ。楽しさというものが、これほどまでに愛すべきパッケージとなっているクルマはほとんどない。おまけに見た目も最高だ。

7. スズキスイフト・スポーツ

3代目となるこのスイフト・スポーツは、これまでのモデルとは一線を画している。まず、自然吸気エンジンがターボエンジンに変更され、さらに電動化された。価格も上がったことで、欧州ではフォードの新型フィエスタSTなどとも競合することになった。フィエスタSTは、ドライバーズカーとして優れているだけでなく、はるかにパワフルだ。

それでも、このクルマには気に入った点がたくさんある。期待通りの機敏さを見せてくれるし、コーナー途中のスロットルやブレーキのレスポンスも良い。ドライビング・ポジションは非常に的確で、価格に見合った標準装備もたくさん用意されているが、残念ながらかつてのように回転数を上げようとする意欲は湧かなかった。

7. スズキ・スイフト・スポーツ
7. スズキ・スイフト・スポーツ

8. フォルクスワーゲン・ポロGTI

最新のポロGTIは、不動の人気を誇るポロの単なるスパイシーなグレードではなく、信頼の置けるパフォーマンス・ハッチバックとなっている。

レジェンド的なゴルフGTIとエンジンを共有しており、若干性能を落としているものの、かなりのレベルのパフォーマンスを実現している。また、洗練されたシャシーにより、どんなに荒れた道路でも落ち着きとダイナミズムを発揮する。

8. フォルクスワーゲン・ポロGTI
8. フォルクスワーゲン・ポロGTI

丸みを帯びた魅力的なクルマで、その能力に対する自信を十分に感じさせてくれるが、個性や楽しさの面ではもう一歩踏み込んで欲しいところだ。このタイプのクルマでは、間違いなくそれがすべてではないだろうか。

9. アバルト595コンペティツィオーネ

アバルト595コンペティツィオーネに不足しているものがあるとすれば、それはキャラクターだ。エンジンをかけると、1.4Lのターボ4気筒がフィアット500のキュートなイメージとはまったく相反するアグレッシブな音を立てて動き出す。そして、このサイズのクルマでは考えられないような加速性能を見せつける。

しかし、いくつか問題がある。まず第一に、より完成度の高いポケット・ロケットに比べて価格が高いこと、そしてダイナミズムが十分ではないことだ。しばしばアンダーステアに陥り、ライバルよりも低いコーナリングスピードで多くの操作をドライバーに要求する。室内は比較的狭く、ドライビング・ポジションも良くない。

9. アバルト595コンペティツィオーネ
9. アバルト595コンペティツィオーネ

このように、この小さな騒々しいトラブルの塊は、ドライバーズカーとしては不完全なスタートを切っている。しかし、それが笑みを誘うのもまた事実である。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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