【モデル3のクロスオーバー版】新型テスラ・モデルYへ試乗 クラストップの実力 前編

公開 : 2021.10.31 08:25

パッケージングを活かし7シーター版も

サスペンションはフロントがダブルウイッシュボーン式で、リアがマルチリンク式。コイルスプリングに、アダプティブではない通常のダンパーが組まれる。

ホイールは標準で19インチ。試乗車は、オプションの20インチを履いていた。タイヤはミシュラン・パイロットスポーツEVで、255/40という肉薄なものだった。

テスラ・モデルY ロングレンジ(欧州仕様)
テスラモデルY ロングレンジ(欧州仕様)

駆動用バッテリーとモーターの搭載位置のおかげで、モデルYで利用できる空間は広い。フロントのボンネット内には117Lの荷室があり、リアシートの後ろ側は854Lの大容量。リアシートを折りたためば、さらに巨大な2100Lの荷室空間を生み出せる。

荷室床面が高く、その下側にも広めの荷物入れがある。充電ケーブルをしまうのに便利だろう。英国仕様の定員は5名。7シーター版も他の市場では提供されるが、英国への導入は未定のようだ。

モデル3より全高が増したことで、乗員空間の頭上も広々。開閉しないが巨大なグラスルーフも備わり、車内には開放的な雰囲気がある。

ダッシュボードには、つや消し処理されたウッドパネルがあしらわれ、ブラシ仕上げのアルミ・トリムやシルバーに塗られたプラスティックなどが点在。これらは、モデル3と共通する処理だ。スイッチ類やリッドなどは殆どない。

運転環境や装備類もモデル3と近似する。運転席まわりの造形は非常にクリーンで、ドアとウインドウ用のスイッチがシンプルにあるだけ。ステアリングコラムに2本のレバーがあり、ステアリングホイールに2つのマルチファンクション・ダイヤルが備わる。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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