【珠玉の53台】フェラーリF40が2.4億円 ブガッティ/希少ジャガーがオークションに
公開 : 2021.10.23 19:25
フェラーリF40が2.4億円で落札。ブガッティや、4台のみ製造のジャガーが出品された競売を解説。フェラーリ車は、相場を超える結果になりました。
もくじ
ーボナムス・ザウテ・セールとは
ー高額落札も、一歩及ばなかったブガッティ
ーフェラーリの相場 上昇傾向?
ー4台のみ製造のジャガーは、レストア用に
ー落札(落札額) 車種一覧
ー流札(予想落札額) 車種一覧
ボナムス・ザウテ・セールとは
ベルギーを代表するオークション「ボナムス・ザウテ・セール」が10月10日から行われた。
クラシックカーとプレミアムカーによるツアーやコンクール・デレガンスを実施する「ザウテ・グランプリ」の一環として開催されるのはいつも通りだ。
今回は様々なメーカー、年代のコレクターズカーが53台用意された。出品車の中で注目を集めたのは、30台のみが製作されたブガッティEB110スーパースポーツと、ベルギー王室で使われた1954年キャデラック・シリーズ62コンバーチブル・ステート・リムジン。
このほかアストン マーティンが1953年のDB2から2018年のヴァンキッシュ・ザガート・スピードスターまで9台、ランチアはアウレリア、アッピア、フラミニアなどの1950年代のモデルを中心に6台が登場。
クラシックカー・イベントにリンクするオークションとあって、渋めのモデルが中心になり、いわゆるスーパーカーはブガッティのほかはフェラーリF40だけだった。
高額落札も、一歩及ばなかったブガッティ
入札自体は、10月11日にクノックル・ザウテのアルベルト広場で入札者を集めて行われた。会場での入札に加え、電話、ネット、事前申込みなど、現地に来られないコレクターのために様々な方法で受付るのは時流。
全体の結果を見ると落札率は79.2%と好調で、落札総額も約15億9900万円とザウテ・セールでの最高記録を樹立した。
開催前から注目を集めていたブガッティEB110スーパースポーツは、激しい入札の末、約2億9153万円で決着がついた。
8月のRMサザビーズ・モントレー・オークションに出品された個体は低走行(9943km)だったことから約3億305万円で落札されたが、今回は約3万kmと走行が伸びていたため一歩及ばなかった。
ベルギーのボードゥアン1世国王とファビオラ王妃が、1960年12月の結婚式で使用した1954年キャデラック・シリーズ62コンバーチブル・ステート・リムジンは、コレクターの関心が弱く約1122万円と低調だった。
フェラーリの相場 上昇傾向?
ザウテでは、スーパースポーツは数えるほどの出品だった。
そのなかで当時フェラーリのベルギー代理店だったガレージ・フランコルシャンからデリバリーされたF40が高額で落札。実走行わずか1790kmで空調の備わるガレージに保管されていたことが評価された。
約2億3920万円という、最近のF40のリザルト、さらに今回のザウテ・セールでの最高落札額を記録した。
今回落札されたフェラーリはすべて最近の相場を超えている。
鮮やかなアズーロ・ディーノのディーノ246GT ティーポEは約4635万円。新車から同一ファミリーが所有していた365GTCは約8522万円、365GTC/4は約3140万円と高めだった。
なかでも250GTEは約7700万円と相場を大きく超えて落札。新車でベルギーにデリバリーされ、イタリアでの2年にも及ぶフルレストレーションによるコンディションの良さが評価されたといえる。
変わったところでは43台のみが作られたスーパーアメリカの6速マニュアル仕様が姿を見せた。最終的にF1マティック仕様の倍以上となる約6877万円で決着がついた。