【白昼堂々盗んでいく】現代の車両犯罪 新しい手口、海外では恐れ知らずの犯行も

公開 : 2021.10.24 06:05

カージャック

3年前にバーミンガムで起きた事件では、車道を塞ぐゴミを移動させるためにクルマを止めたドライバーが、警棒を振り回した暴漢に襲われ、クルマを奪われた。この事件は、同年に同市近郊で発生した一連のカージャック事件の1つだ。

他にも、被害者の家の近くで待ち伏せして鍵を奪ったり、故障しているふりをしたり、後ろからぶつけたり、ヘッドライトを点滅させてクルマを止めるように仕向けたりする手口もあった。カージャックの蔓延を食い止めるために、警察はわずか数週間で600人を逮捕した。

映画でよく見るカージャックだが、米国をはじめ海外では決して珍しい事件ではない。
映画でよく見るカージャックだが、米国をはじめ海外では決して珍しい事件ではない。

日本国内でカージャックのニュースは聞き慣れないが、海外で被害に遭うこともある。

●被害に遭わないために

1. 行く手を遮るものがないか、ヘッドライトで止まれと言われていないか、近くに人が集まっていないかなどを疑ってみる。

2. 定期的に駐車場所を変える。

3. 車内に素早く乗り込み、内側からロックできるように鍵を手元に置いておく。

4. 運転席のドアだけを解錠するようにする。

5. 前方の車との間に十分なスペースを確保し、すぐ逃げ出せるようにする。

車上荒らし

車両犯罪のランキングでは、車上荒らしがいまだに1位だ。以前は、車内に侵入しやすかったり、窓を開けたままにしていたことが原因だったが、現在では鍵のかけ忘れが原因となることもある。マーク・シルベスターは次のように説明する。

「鍵をかける際、すべてのクルマがロックされたどうかを知らせてくれるわけではありません。車種によっては、ハンドルを引くとロックが解除されることもあるので、確認が難しいケースもあります。ミラーが折りたたまれていたり、ウインカーが点滅したりすると、ロックされていることがわかります」

2020年、日本では車上ねらいが約2万8000件発生している。
2020年、日本では車上ねらいが約2万8000件発生している。

「一方、貴重品を外から見えるようにしないという昔からのアドバイスは、これまでと同様に有効です。車上荒らしの多くは日和見主義です。貴重品を見せておくことは、犯罪を招き入れることになります」

●被害に遭わないために

1. ロックするときは、ウインカーが点滅しているか、ドアミラーが折りたたまれているかを確認する。

2. 窓が閉まっていることも確認する。

3. ポータブル・ナビを含め、貴重品は目につかないようにする。

4. 明るい場所、見晴らしの良い場所、人通りの多い場所に駐車する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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