【三菱自のここ1番】アウトランダー新型 世界のPHEV市場を狙う、電動SUVを解説
公開 : 2021.10.28 12:30
S-AWCのブレーキ制御 前/後輪に
アウトランダーPHEVは、従来型と同様に前後輪をそれぞれ独立したモーターで駆動する「ツインモーター4WD」を採用するが、新型ではシステムが進化した。
モーターは前後独立式だから、それぞれ自由に駆動配分ができ、きめ細やかな制御が可能。プロペラシャフトなどの機械的な結合も不要だから、フリクションロスも少ない。
立ち上がりから最大トルクを発揮するモーターならではの特性により、力強い加速を実現し、優れた環境性能・走行性能を両立する。
また、車両運動を制御する「スーパーオールホイールコントロール(S-AWC)」は、ツインモーター4WDをベースに、ASC(アクティブスタビリティコントロール)、ABS(アンチロックブレーキシステム)に加え、後輪を含めてブレーキで左右輪を制御できるAYC(アクティブヨーコントロール)を統合した高度なシステムに。
パワーステアリングは、電動モーターをタイヤ近くに搭載できるデュアルピニオンタイプを採用。タイムラグのない応答性により長距離ドライブでの疲労を低減する。
サスペンションは、前がマクファーソンストラット、後ろがマルチリンクと、型式は従来型と同じだが、三菱初のアルミ製前後ナックルを採用。フロントのロアアームとリアのアッパーアームをアルミ鍛造とするなど、軽量化/高剛性を両立した。
前後ともストローク量は伸び側を拡大し、フラットかつしなやかで上質と安心感のある乗り心地としている。
ブレーキは20インチ・ホイールの新採用に合わせ、前輪は350mm、後輪は330mmの大径ベンチレーテッドディスクに。街乗りから高速道まで優れた制動性能を発揮する。
装備/ADAS
運転支援技術では、進化した高速道路の同一車線運転支援機能「MIパイロット」を搭載。
レーダークルーズコントロール、レーンキープアシストを統合制御し、車間距離と車線中央をキープしながら走行して運転をサポートする。
またナビリンク機能により、速度標識を読みとって設定速度を自動で切替えたり、ナビゲーションの地図情報を活用して高速道路のカーブ・分岐などで適切な車速に自動調整することが可能。渋滞時でも停車後約30秒以内なら自動発進できる。
予防安全についても、衝突被害軽減ブレーキシステム、前方衝突予測警報、踏み間違い衝突防止アシスト(前進&後退時)、後側方衝突防止支援システム、車線逸脱予防システムなど、クラストップレベルの充実ぶり。
インフォテインメント系では、メーターパネルは12.3インチのフルカラー液晶ディスプレイとし、多彩なコンテンツを見やすく表示する。表示は先進的なエンハンストモードと2眼式のクラシックモードに切替えが可能。
9インチの大画面を採用した「スマートフォン連携ナビゲーション」、ウインドシールド投射型の10.8インチ「ヘッドアップディスプレイ」も採用し、運転に必要な情報にアクセスしやすいように工夫されている。
また、万が一の時のSOSコールや、駆動用バッテリーの走行距離の確認、充電時刻の設定や充電し忘れ通報、そして車両を駐車した位置をスマホアプリの地図に表示させて確認ができる「三菱コネクト」も採用し、安全・安心で快適なドライブをサポートする。