【字幕付き動画】ポルシェ911カレラGTS(992) GT3やターボを超える魅力も 3.0Lフラット6で480ps
公開 : 2021.10.25 23:05 更新 : 2021.10.25 23:06
ポルシェ911カレラGTS(992)の字幕付き試乗動画です。筆者はターボやGT3より好みだといいます。
カレラよりも生々しいフィーリング
ポルシェはおよそ60年にわたり、われわれに最高の911を提供し続けてきた。997型で初めて設定されたGTSというグレードだが、この992型では単なるトリムレベルの1つを超えてGT3やGT2、それにターボなどといった象徴的モデルの1つに近付いたと言える。
今まで以上に明確な意図を持って仕上げられたこの911GTSは、クーペの他にもカブリオレやタルガが設定される。二輪駆動や四輪駆動、それに8速PDKと7速MTという選択肢も用意されている。
エンジンはカレラSから30ps引き上げられ480psを発生する。遮音材を減らしアクティブ・エグゾーストもリチューンされてより生々しいフィーリングが得られるようになった。
外観上の識別点はダークなトリムパーツや内装の素材の違いなどに留まるが、興味深いことに足まわりに大きな違いがある。カレラSのPASMがベースではなく、ターボ譲りのホイールや足まわりが与えられていることだ。もちろんボディの違いに対応すべくセッティングは変更されている。
GT3より扱いやすくターボより表現豊か
実際に走らせてみると、3000rpm程度から絶大なパフォーマンスが得られ、7000rpm超まで軽々と回る気持ちの良いエンジンでターボのレスポンスも素晴らしい。992の登場時には洗練されすぎとの声も聞かれたサウンドについても、このGTSでは不満は出ないだろう。
足まわりについても992のボディコントロールは元々素晴らしいが、そのうえを行く仕上がりだ。常に落ち着いてボディを水平に保ってくれ、最もレーシーなモードでもGT3より遥かに快適でしなやかな印象だ。
前20インチ後21インチという大径ホイールを履くにも関わらず、完璧に調和の取れた足まわりになっている。グリップの限界に達しても挙動はわかりやすく、入力した通りのことを返してくれるクルマだ。
異論はあるかもしれないが、わたしにとってはターボやGT3より好みであった。GT3よりも二元性があり、ターボほどの速さはないものの表現が豊かだ。どんな場面でも使える911が欲しいとしたら、サーキットでも公道でも楽しめるこのGTSがおすすめだ。
詳細は動画にてお楽しみいただける。