【新旧比較】三菱アウトランダーPHEV 新型/先代モデル 変更点まとめ

公開 : 2021.10.28 13:00

先進技術投入 運転支援システム進化

すでに先代モデルでも標準装備となっていた運転支援システムだが、新型では新たに標識認識システムや踏み間違い衝突防止アシスト(前進&後退時)、後側方衝突防止支援システム、車線逸脱予防システムなどを追加。

また高速道路での移動や渋滞時に大きな効果を発揮するアダプティブクルーズコントロールは、新たにレーンキープアシストと統合した「MI-PILOT」に進化し、車間距離と車線中央をキープしながら走行する運転をサポート。

三菱アウトランダーPHEV(左が旧型、右が新型)
三菱アウトランダーPHEV(左が旧型、右が新型)    三菱

さらにナビリンク機能により地図情報を活用して高速道路のカーブや分岐などで適切な車速に自動調整したり、速度標識を読み取って自動で設定速度を切り替えたりすることも可能となった。

そして先代では4種類となっていたドライブモードは「NORMAL」、「ECO」、「TARMAC」、「GRAVEL」、「POWER」、「SNOW」、「MUD」の7種類へと大幅に増加。

路面状況やシチュエーションにあわせてより最適な走りを楽しむことができるようになっている。

インフォテインメントシステムは、9インチのスマートフォン連携ナビゲーションに加え、12.3インチフルカラー液晶のドライバーディスプレイに10.8 インチのウインドシールド投写型ヘッドアップディスプレイと大きく進化。

先代の旧態依然としたものから一気に最新のものへと変貌を遂げている。

ネガ改善 インテリアや便利機能

新型のボディサイズは全長4710mm×全幅1860mm×全高1745mmと先代よりも大型化がなされ、ホイールベースも2705mmに延長されている。

とはいえ、この拡大はサードシート用というよりは、フロント&セカンドシートの居住性向上に充てられているようで、フロントのショルダールームやカップルディスタンスの拡大やセカンドシートの足元スペースが先代よりも広くなっている。

新型三菱アウトランダーPHEVのインテリア
新型三菱アウトランダーPHEVのインテリア    花村英典

一方のサードシートは、、リアモーターコントロールユニットをリアモーターと一体化し、ガソリンタンクを形状の自由度が高い樹脂製とすることでスペースを確保。

さすがに広々とはいかないが、いざというとき+2人が乗れるというのは嬉しいポイントといえるだろう。

またサードシートはフラットな状態に格納することができ、格納した状態では先代モデルと同様フラットな荷室となるため、5名乗車状態での使い勝手が悪化していない点も特筆すべき点である。

そして先代でも好評だったエレクトリックテールゲートもより進化し、開閉時間は先代の8秒に対して4.5秒とほぼ半分に短縮。

先代のゆっくりした動作を見て、手動で操作したくなった人でも安心の速度となった。

エクステリアのデザインについては好き嫌いが分かれそうな部分ではあるが、一新されたインテリアデザインについては米国のメディアであるWardsAutoが選出する「2021ワーズ10ベストインテリア」にPHEVとほぼ同一の意匠を持つガソリンエンジンモデルが選ばれており、先代で物足りなさを感じる人が多かった部分が改善されている点は喜ばしいことだろう。

およそ9年ぶりとなったフルモデルチェンジを果たしたアウトランダーPHEVであるが、9年待った甲斐がある正常進化といって良いのではないだろうか。

記事に関わった人々

  • 執筆

    小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。
  • 編集

    上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。

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