スバル・ソルテラまもなく トヨタbZ4Xの兄弟車 GR 86/BRZ開発時とのちがいは?
公開 : 2021.11.08 05:45 更新 : 2022.04.15 07:32
GR 86/BRZ開発時とのちがいは?
まずは、新規EVに対する商品企画(トヨタでは製品企画)や開発、そして実験に及ぶトヨタとスバルとの関係についてだ。
トヨタによると、GR 86/BRZ開発時との差は、スバル技術本部を含めた「スバルのさまざまな領域の関係者が、トヨタ本社側に来るという体制だった」という。
実は、2021年半ばに千葉県袖ケ浦フォレストレースウェイで開催されたGR 86/BRZの報道陣向け試乗会の際、開発に関する2社の関係性について、初代86/BRZのときよりも2社の関係が深く、トヨタの関係者が頻繁にスバル技術本部がある群馬県太田市に来ていたと説明していた。
なぜならば、生産拠点も太田市内のスバル製造工場であり、エンジンなどクルマの主体構造物がスバル製だからだ。
一方、bZ4X/ソルテラでは、EVとしての主体構造物はトヨタが担当し、またハイブリッド車を含めて電動化開発のノウハウは明らかにトヨタ側に豊富であることから、スバルがトヨタに対して学ぶところが多いのは当然のことだと思う。
とくに、EVのキモである電池技術について、トヨタはプリウスを筆頭とするハイブリッド車、またすでに中国で販売しているC-HR EVやUX300e、さらには超小型EVのシーポッドなどによって、「われわれには電池技術の手の内感がある」と表現した。
そのうえで、トヨタがスバルから学んだことも少なくなかったという。
トヨタ/スバルのいいとこ取りに?
トヨタがスバルとの共同開発を進めるなかで「四駆はそんなところまで走る(必要がある)のか?」という議論があったという。
むろん、トヨタは世界屈指の強靭な四駆、ランドクルーザーを筆頭にさまざまな四駆をラインナップしている。
それでもAWDスペシャリストのスバルが、本格的クロカンではないSUV EVに対しても、いわゆる生活四駆(ライトオフロード)としての受容性を含めてさまざまな検討を日々おこなっており、そうしたスバルの開発姿勢にトヨタが学ぶところが大きかったのだ。
また、bZ4XでスバルのXモードを装備しているが、そもそも2社の役割分担があったのかどうかという点については「まず、良いEVを作ろう」という発想があり、その結果として両社が持つ技術を持ち寄って議論を進めたという。
そのうえで「(トヨタとスバル)それぞれの味で、(bZ4Xとソルテラの)両方を作っていく。(結果的に2モデルは)同じところと、違うところがある」と説明した。
こうして出来上がった2モデルは「(トヨタとスバルの)いいとこ取り」という表現で、電動化やコネクテッド技術はトヨタが、そして衝突安全とAWDの領域はスバルの技術が重視されたということだ。
具体的に、bZ4Xとソルテラは、どこが同じで、何が違うのか?
詳細については、11月11日のワールドプレミアを楽しみに待ちたい。