photo & text:Kentaro Sabashi(佐橋健太郎)
初代マスタングが登場したのは、1964年4月17日のこと。それから50年を迎えた今年、オクラホマ州、ノースカロライナ州、ネバダ州と、東中西部の3カ所で同時に記念イベントが、メーカーではなく全米にネットワークを持つマスタング・オーナーズクラブ・オブ・アメリカ(MCA)が主催。ネバダ州のラスベガス・モータースピードウェイでのイベントには、隣州のカリフォルニアやアリゾナなどから1000台が集まった。
スピードウェイにはコンセプトカーのマスタングIに始まり歴代のスペシャル・モデルが展示され、フォードのブースではニューヨーク・ショーで発表された50周年記念モデルを披露。オーナー所有の歴代モデルがズラリと並び、マスタングの歴史が一同に介した。
オーナーの年齢やクルマ趣味が異なっていても、マスタングというクルマを愛するオーナー同士が笑顔で話し合えるという、たまらなく心地いいイベントだった。
サーキット外のエリアでは、全米から集まったオーナーの愛車たちが展示された。なかでも圧巻は徹底的にレストアされた1970年式マッハ1軍団。
この日の主役でもある第1世代も多くのモデルが参加。クーペやファストバック、コンバーチブルに加えカスタムメイドのワゴンモデルも。
1994年型以降では、サリーンをはじめとするチューニング・メーカーが手がけたコンプリート車も発売されるなど、スポーツ志向がより強まった。
サーキット入口には、「マスタング・ガレージ」と題してマスタング・コブラほか歴代の限定モデルがズラリと展示され、大勢の注目を集めた。
サーキット内インフィールドエリアでは、フォード・レーシング製作のレースカーによる同乗試乗も楽しめ、参加者は長蛇の列を作っていた。
NASCARレースも開催されるラスベガス・スピードウェイのコースを、実際に走ることができるアトラクションも。歴代モデルが走る姿は圧巻。
併設されるショートコースでは、クラブ単位でより本格的なサーキット走行を楽しめるイベントも開催。タイムアタックでは白熱する場面も。
会場には登場年にちなみ1964台限定生産されるマスタング50周年記念車のが展示され、来場者の注目を集めた。
こちらは1984年から1993年に送り出されたモデルが展示されるコーナー。壁面のボードにはその時代の世相も記される。
ラスベガス・モータースピードウェイのパドックに仲良く並んだレッドのボディカラーの初代クーペとマッハI。
日本では見ることが少なくなった1979年に登場した4代目マスタングも数多く参加した。右は西海岸らしいボディカラーをまとう。
初代のモチーフを受け継ぐ現行モデルも各タイプ、各カラーの個体が、数多くラスベガスに駆けつけた。