アレックス・アルボン F1復帰を語る 掴んだ2度目のチャンス、活かせるか
公開 : 2021.11.07 19:45 更新 : 2021.11.08 09:52
アルボンが考えるDTMとは
フェラーリ488 GT3でのレースは、多くの人にとって夢のような体験だ。しかし、2021年のアレックス・アルボンにとっては、F1から脱落したことで失ったものを浮き彫りにする警鐘だった。
アルボンは、レッドブルの支援を受けたAFコルセの一員としてDTMに参戦した。ニュルブルクリンクで優勝し、トルコGPに参加するために最後の2レースを欠場したにもかかわらず総合6位に入賞するなど活躍を見せたが、彼が「ABSとトラクションコントロールを備えた、まったく異なるスタイルのレース」と表現するレーシングマシンに、あまり魅力を感じていなかったことは周知の事実だ。
GT3マシンは速いとはいえ、重量は70%大きく、パワーは40%低く、ラップタイムは25秒も遅いのだから、F1を卒業したばかりで、いまだにグランプリマシンをテストしているドライバーにとっては遅いとしか思えないのではないだろうか。
「その通りだけど、DTMを貶めているわけじゃない。AFコルセのスタッフやフェラーリとの仕事、そしてDTM自体は大好きさ。だけど、F1を経験し、その本質を知ってしまえば、だれでもF1ドライバーになりたいと思うものだよ」