SUVが売れまくるアストン マーティン 販売の過半数が新型「DBX」 財務健全化

公開 : 2021.11.08 19:05

新型スーパーカーも反響は上々か

アストンは、財務状況を考慮した上で、2024/2025年までに年間販売台数1万台を達成し、売上高で約20億ポンド(約3060億円)、税引前利益で5億ポンド(約760億円)を得るという野心を改めて表明している。

2021年の販売台数は6000台、利益率は約14%になると予測されている。アストンは財務状況を説明するとともに、第4四半期の納車開始に向けて、新型ハイパーカーのヴァルキリーが完成したこと、またドロップトップのヴァルキリー・スパイダーが「2倍以上の申し込みがある」ことを明らかにした。

アストン マーティン・ヴァルハラ
アストン マーティン・ヴァルハラ

さらに、夏にプロトタイプが公開された新型スーパーカーのヴァルハラについても「強い反響があった」としているほか、DBXの派生モデルを2022年前半に発売することも認めている。

今年初めに報じられたように、アストンは2025年/2026年から全モデルに電動化バージョンを投入し、2030年までに全世界の販売台数の90%を電動モデルにすることを目指している。DBXの派生モデルにはマイルド・ハイブリッドが搭載され、2025年には英国でEVのSUVとスポーツカーが生産されると予想されている。

サステナビリティ戦略については、2022年の第1四半期に詳細を発表し、「二酸化炭素の排出量を削減し、多様性を高め、コミュニティに貢献する」ことを約束している。

モアースCEOは、アストンの財務状況が比較的健全である要因として、「需要主導型の超高級車事業モデル」への移行を強調した。

「事業全体の効率性と敏捷性を追求する『プロジェクト・ホライズン』が順調に進捗しており、塗装工場の統合やセントアサンの事業再編などのさらなるマイルストーンを達成し、成果を上げています」

「また、昨年は3桁の数のエンジニアが入社し、オペレーションチームの強化を続けています。これは、内燃機関からハイブリッド、EVへの移行に伴い、魅力的な製品のポートフォリオの開発に注力するためです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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