ジャガーEペイスD200 AWD試乗評価 2020年代の「ネコ脚」ここにあり?

公開 : 2021.11.10 12:50

日本のジャストサイズ 現実的な1台

先にD200が搭載するエンジンを直4ディーゼルと記したが、実際は2021年モデルからMHEV(マイルドハイブリッド)化されている。

電気の助けがなかった以前よりも確実に静かになっており、体感することは難しいのだが、恐らく発進時にはモーターによる大トルクがしっかりと加担しているのだと思う。

D200が搭載する、2L直4インジニウム・ディーゼルのレッドゾーンは4100rpmと低めだが、そこに至る吹け上がりは思いのほか速い。
D200が搭載する、2L直4インジニウム・ディーゼルのレッドゾーンは4100rpmと低めだが、そこに至る吹け上がりは思いのほか速い。

このため2t弱ほどある車重をほとんど感じないまま、また車高の高いSUVであることも忘れ、気が付くとけっこうなペースで走ってしまっている。

ディーゼルなのでレッドゾーンは4100rpmと低めだが、そこに至る吹け上がりは思いのほか速く、レブリミットに当たる瞬間にパドルを引いてシフトアップする楽しみもちゃんと残されている。

結局のところ、ジャガーEペイスというクルマは「現実的」とか「ちょうどいい」という感じなのだと思う。

楽しくてスポーティというだけでなく、サイズ感や使い勝手の良さ、優れた燃費(D200はWLTCモードで14.3km/L)、さらにはジャガーが誇る最新のインフォテインメントシステム「Pivi Pro」の直感的な操作感等々、おおよそ欠点がない。

Eペイスは高速道路を走っているうちはいいけれど、車庫入れになるとドライバーを憂鬱にさせるようなSUVではないのである。

だから試乗する時いつも、このジャガーSUVの末っ子を未来の愛車として捉え、感情移入してしまっている自分がいる。

刷新されたEペイスは、もっと注目されていいはずだ。

ジャガーEペイスD200 AWDのスペック

価格:576万円
全長:4410mm
全幅:1900mm
全高:1650mm
ホイールベース:2680mm
車両重量:1980kg(12ウェイシート/サンルーフ装着車)
パワートレイン:直列4気筒1997ccディーゼル・ターボ
最高出力:204ps/3750rpm
最大トルク:43.8kg-m/1750-2500rpm
ギアボックス:9速マニュアル

ジャガーEペイスD200 AWD
ジャガーEペイスD200 AWD

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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