新型DS 4 欧州発売 固定観念にとらわれない高級クロスオーバー車 PHEVも設定

公開 : 2021.11.10 19:25

高級感あるユニークなデザイン

今回発表された新型4は、プレミアム・ハッチバックとクロスオーバーSUVの両クラスにまたがったモデルに挑戦するという大胆なコンセプトを持つ。フランスのオートクチュールの伝統と最新技術を融合させたモデルとなることが期待されている。

この戦略の鍵となるのがスタイリングだ。ダブルのデイタイム・ランニングライトとマトリクスLEDヘッドライト(全モデルに標準装備)がフロントエンドを支配し、サイドビューには印象的な折り目と、ホイールベースの限界まで拡大した最大20インチのホイールを備えている。リアでは、トランクリッドをテールライトに向かって寝かせているクーペ風のラインを強調。また、プレミアム感を高めるためにメタリックペイントを標準設定としている。

新型DS 4
新型DS 4    DS

機能的な特徴としては、レベル2の半自動運転DS 7クロスバックから借用したアクティブ・スキャン・サスペンション、ナビゲーションの指示から再生中の曲までを表示するヘッドアップ・ディスプレイなどがある。アクティブ・スキャン・サスペンションは、5mから25mの範囲で前方の道路をスキャンし、必要に応じてサスペンションの硬さを変更する。また、ナイトビジョンも搭載している。

パワートレインには、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)と従来のエンジン車が用意されており、英国で販売されるのはガソリン車3台、ディーゼル車1台、PHEV1台の合計5台で、すべて8速ATと組み合わされている。DSは、後者の販売比率が高いと見込んでいる(DS 7クロスバックでは35%以上)。

このPHEVモデルには、トランクの床下に12.4kWhのバッテリーが搭載されており、電気のみでの航続距離は約48kmになる。バッテリーを搭載しているため、トランクルームの広さは390Lと、エンジン車の430Lに若干劣る。

物理スイッチで直感的な操作も

プラットフォームはEMP2を採用しているが、DSによると、4の要求に応えるために構造体の70%を改良しており、特に遮音性と衝突構造の補強に注意が払われているという。また、新しい電動パワーステアリングを採用したほか、20インチの大径ホイールに対応。完全EVモデルにも対応しているが、現段階ではその計画は確定していない。

DS 4の室内には、ドライバーの精神的負担を軽減するための「デジタル・シームレス・コックピット」が採用されている。中央のダッシュボードには2つの画面があり、下側のDSスマートタッチが上側のタッチスクリーンを制御し、後者には携帯電話の機能を模倣したDS Irisと呼ばれるシステムが搭載されている。

新型DS 4
新型DS 4    DS

エアコン操作などはタッチが中心となっているが、物理的なコントロールもある。上部タッチスクリーンの下にあるボタンで、デフロスター、デフォッガー、内気・外気の切り替え、オン/オフ、クイック起動が可能だ。クイック起動ボダンでは、ワンタッチで外気温に応じて自動的に暖めたり、冷やしたりすることができる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ピアス・ワード

    Piers Ward

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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